天海祐希さん「女信長」
男役演じるのは幸せ
“男性”を演じるのは、2001年公開の映画「千年の恋 ひかる源氏物語」の光源氏
役以来となる。
「映像作品で2度も男性役をやった女優はいないのでは。それはありがたいし、幸せ
なことだと思います」
出演依頼が来る前に、既に原作小説を読んでいた。織田信長が女性だったという大胆
な設定について、「信長さんの戦法や考え方などは、当時としてはものすごく進んでい
て、他人から理解されなかった部分もあったと思う。それだけに女性だったという設定
は、どこか納得できるところがありました」と話す。
小説などを読む時、「登場人物の心情のつじつまを合わせる作業をしてしまう」のは
女優ならではだ。読みながら役柄に入り込めるため「もしかしたら普通の方より面白く
本を読めるのかも。反面、ものすごく窮屈にしか読めないと思うこともあります」と打
ち明ける。「でも、女優という人生を歩んできたからこそ、いろんな視点から本を読む
ことができる。それはいいことだなと思っています」
付けひげの武将役も違和感なくこなせるのは、日頃から女優であり続ける姿勢を保っ
ているからだろう。
(文・笹島拓哉 写真・高橋美帆)
Q 「理想の上司」に選ばれる天海さんにとって理想の上司像は?
A 厳しい愛情のある方がいいんじゃないですかね。生易しい人では、自分も成長で
きない。両親をはじめ、宝塚の先輩、仲良くさせていただいている加賀まりこさんや、
かつて共演した池内淳子さんら諸先輩方から愛情のある厳しい言葉をかけていただき、
育ててもらえたからこそ、自分自身を超えていけたと思う。
Q 信長(御長)のように、男女二重生活ができたら、やりたいことは?
A ええ!? 考えたこともないですね。でも、今回のドラマで経験できたので十分
です。
Q 天海祐希にとって、不可欠なものとは?
A 仕事。休みの日があっても、何をしていいか分からないですからね。
女信長(フジテレビ系 4月5、6日 後9.00)
戦国武将、織田信長が実は女性だったという奇抜な設定の時代劇。原作は、直木賞作
家・佐藤賢一の同名小説。天海祐希が信長と女性の姿である御長を演じる。共演は内野
聖陽、小雪、伊勢谷友介ら。
プロフィール
あまみ・ゆうき
1967年8月8日、東京都出身。87年に宝塚歌劇団に入団、月組トップとして人
気を集める。95年に退団後、連続ドラマや映画などで活躍。4月9日から東京芸術劇
場で上演される舞台「おのれナポレオン」にも出演する。
(2013年4月1日 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/entertainment/tv/interview/20130401-OYT8T00407.htm
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