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【ヒューマン】二宮和也「最近のアイドルはすげぇ!って思われたい」 映像の世界で偉才を発揮するアイドルがいる。人気グループ、嵐の二宮和也(23)。 ハリウッドデビューした映画は米アカデミー賞の作品賞にノミネートされ、放送中の主 演ドラマではベテラン陣と堂々と渡り合う。卓越した演技力はクリント・イーストウッ ド監督や倉本聰氏ら日米の“大御所”をうならせるほどだ。“オレ流”の演技論とは- 。実力派の魅力に迫った。 (ペン・箱崎宏子 カメラ・今井正人) ◇ 公開中の米映画「硫黄島からの手紙」で若き日本兵を演じ、イーストウッド監督は「類 まれなる才能の持ち主」と高く評価。また、二宮を「心で素直にいい演技をする」と絶 賛した倉本氏脚本のフジテレビ系「拝啓、父上様」(木曜後10・0)では、板前修行 に励む青年役を好演中だ。「俳優・二宮」の存在がまぶしい光を放っている。 「嵐のほかのメンバーがそういう風(演技が話題)になったら、本人はどうなんだろうっ て気になりますけど、当の本人になると、むしろそこはどうでもよくて、観て下さる方 の感想の方が僕は気になりますね」 周囲の反応に対して本人は至って冷静。一方で、イーストウッド監督から学んだことは ?と尋ねると意外な答えが返ってきた。 「1回しか一緒にやっていないからよく分からないけど、映画をちょっとでも観ようか なって思うようになりました。喰わず嫌いが直ったかな。バラエティーが好きだったの で、映画(実写版)はあまり観なかった。生まれてからまだ20本も観ていないんじゃ ないかな」 “知られざる一面”にちょっと驚いた。そんな二宮の役への取り組み方は“オレ流”だ 。台本を家で読んだことがない。移動中などに覚えるという。 「家では読まないですね。読まないというか、読めないかな。どこかで覚えています( 笑)。セリフは自分のところしか読まないので基本的に台本を読む時間は短い。だから 僕の台本、キレイですよぉ~(笑)。人のセリフは読まない。例えば誰かが死んでしま う場面があったとしたら、台本で気付くより、カメラの前でそうした方がいいかなって 思うから」 相手とのやりとりで生まれる感情や現場の空気を大事にカメラの前に立つ-。そこに、 自然体の芝居巧者と言われる“ヒミツ”を見た気がした。 本人は「お芝居をやっている時点で自然ではないんでしょうけど、何ぶん自分の本質も あるんでしょうね…。地味な体質ですし、顔立ちも際立っているわけでもないですから 。そこがより(自然体と言われることに)拍車をかけるんだろうと思います」と分析し た。 浮ついた様子は全くなく、物怖じしない度胸とユーモアがある。時折見せる少年のよう な笑顔が印象的だ。嵐として昨年は台湾や韓国で初の海外公演を成功させ、4月には初 のドーム公演が控えるなど、勢いづく。 アイドルの顔と役者の顔-。多面的な魅力を見せるが、“足場”はしっかりと固めてい る。 「アイドルが、こんなことができるんだって思われたい。可能性、ですね。悲しいかな 、役者として望まれる方が多いんですけど。僕はこんなにもアイドルでいたいのに(笑 )。基本的につらい厳しい険しい道とか大嫌いなんです」と再び少年のような笑顔を見 せた。 「僕はジャニーズJr.のころからそうでしたけど、ドラマでも映画でも、お芝居をや るのって、それ自体がご褒美だと思っていた。最近のアイドルはすげぇ!って思われた い。狙っているのはそこなんです(笑)。俳優、と言われると、かなわない人はいっぱ いいますから」 「硫黄島-」は第79回アカデミー賞の作品賞にノミネートされ、日本時間の26日に 発表、授賞式が行われる。無限の可能性を秘めた「アイドル・二宮」は、まだまだ新た な道を切り開いていくに違いない。 ■二宮和也(にのみや・かずなり)  昭和58年6月17日、東京都出身。平成8年にジャニーズ事務所入り。11年に5 人組の「嵐」を結成、シングル「A・RA・SHI」でデビュー。俳優としても早くか ら活躍し平成15年の映画「青の炎」で単独初主演。現在公開中のアニメ映画「鉄コン 筋クリート」で声優初挑戦。舞台では16年の「シブヤから遠く離れて」や17年の「 理由なき反抗」などに主演。「舞台が一番楽しい」と話している。嵐としては今春公開 の嵐主演映画「黄色い涙」で漫画家志望の若者を演じる。4月21、22日に京セラド ーム大阪、同29、30日に東京ドームで初のドーム公演を開催。1メートル68。血 液型A。 ◆後悔 「硫黄島-」の撮影も後半に入ると、ほとんどのスタッフからサインを求められたとい う。が…。「米国には色紙文化はなく、ヘッドショットっていう(ブロマイド的な)自 分の写真にサインをするんです。僕はそんなモノ持ってきてなかったから、結局台本な どにしたんですが、渡辺謙さんにその話をしたら、謙さんの化粧台の前には200枚か ら300枚ぐらいのヘッドショットがあって、全部サインがしてあった。(次は)作品 どうこうではなく、それだけをやりに行きたい」と悔しがった。 ◆ショック 「拝啓-」の台本の裏には一冊一冊ナンバリングが打ってある。「いやらしい話、僕は 主役じゃないですか。だからせめて1ケタ台だろうなって思ったら、234番とか23 6番なの。どんだけ後なんだって。横山(裕)は80番台だし、あいつの方が全然上。 1番がいいとは言いませんけど、最終回までに、なんとか100番台にあがれるよう頑 張ります(笑)」 ◆欲しいもの 新しいこたつセットが欲しいという。犬を飼っており「犬も寒いみたいなんですが、( 今持っているこたつの中が)臭くて臭くて…。なんだこの匂いって(笑)」。 ★一平と「共通点ない」  「拝啓、父上様」は東京・神楽坂を舞台にした人情コメディー。二宮は老舗料亭「坂 下」で板前修業に励む純朴で誠実な青年、一平を演じている。「年上の方を、しかもそ れが一世代ではなく、二世代や三世代の方を笑わせるのは挑戦ですね」と刺激的な様子 。主人公と自身の共通点は?と質問すると「全くないですね。僕はそんなに性格よくな いですから。よく(嵐の)メンバーや僕を知っている人からは『考え方がひねくれてい る』『素直じゃない』とか言われますし。でも、ああいう純朴な青年は非常にやりやす い」と話した。  一平は恋に奥手な設定だが、「僕は常に恋だの愛だのをしていたいタイプですね。な んか心が広くなれるかなって」と意外!?とロマンチストなようだ。次回は3月1日放 送。「人を描いているドラマ。静かに見守ってもらえれば」とアピールした。共演は高 島礼子、黒木メイサ、横山裕(関ジャニ∞)、梅宮辰夫、八千草薫ら。 http://www.sanspo.com/geino/top/gt200702/gt2007022500.html -- ※ 發信站: 批踢踢實業坊(ptt.cc) ◆ From: 125.228.36.130