推 saiyumu:辛苦了~~ 11/12 16:47
─プトレマイオス ブリーフィングルーム─
主席「セイロン島におけるソレスタルビーイングの武力介入により、我々は148
名の尊い兵士たちの命を失いました。紛争根絶を唱いながら、ソレスタル
ビーイングが行っている行為は、国家の秩序を乱す、テロリズム以外の何
者でもありません。私たち、人類革新連盟は、断固とした態度で、彼らの
テロ行為に挑んでいく所存です……」
ツエーリ「嫌われたのもんだね」
ラッセ「当然の反応だな」
シエラ「けど、私たちのしたことで、人革連の軍備が増強されていくんじゃ」
絕望「彼らがそうすると言うのなら、我々は武力介入を続けていくだけです」
フェルト「戦争の根絶」
絕望「そう、それこそ、ソレスタルビーイングの本懐」
─経済特区 東京─
主席「また、ソレスタルビーイングの暴挙をこれ以上、続けさせないためにも、
ユニオン……」
〔阿寶〕
地球の化石燃料が枯渇した西暦2307年、3つの国家群により建造された3本の軌道
エレベーターと、太陽光発電システムによって、人類は半永久的なエネルギー供
給を手にするまでに至っていた。
しかし、各国家群は、己の威信と繁栄のため、大いなるゼロサムゲームを続けて
いた。
そう、24世紀になっても、人類はいまだ1つになりきれずにいたのだ。
そんな世界に対して、楔を打ち込む者たちが現れる。
モビルスーツガンダムを有する私設武装組織ソレスタルビーイング、
彼らは、世界から紛争をなくすため、民族、国家、宗教を超越した作戦行動を展
開していく。
そしてまた、ガンダムマイスターに与えられる新たなミッションが始まる。
眼鏡娘「ついに都市部にまで、テロの波が押し寄せてきたようね」
王女「ええ」
眼鏡娘「穏健派が手を組む前に、改革を推し進めないと」
王女「分かっています。化石燃料に頼ってきたこの国を立て直すためには、
太陽光発電システムを有する国家群に援助してもらうしか、方法はありません」
眼鏡娘「ですが、わが国は軌道エレベーターの建設計画へ参加せず、
エネルギー供給権を保有しておりません。
虎の子である石油が輸出規制を受けている今、
無償で援助してくれる国が果たしてあるかどうか」
王女「それを探すために、議会は王政を復活させて、私を担ぎ出したのでしょう?
なら、やるべきことは1つです」
眼鏡娘「それでも状況は切迫しているわ。
このまま国内が荒れ続ければ、ほどなく彼らが現れる。
私設武装組織、ソレスタルビーイングが」
王女「ソレスタルビーイング」
錄音「聞いたか?アレルヤ。リアルIRAの活動休止声明」
阿雷「ええ」
錄音「あの声明で、俺たちを評価する国も出ているようだが、
それは一時的なものだ。武力介入を恐れて、先手を打ったにすぎん」
阿雷「僕たちがいなくなれば、彼らはすぐに活動を再開する。
分かってますよ、紛争根絶は、そんなに簡単に達成できるものじゃない」
錄音「だからさ、休める時に休んどけよ。すぐに忙しくなる」
阿雷「恒久和平の実現、そのための、ガンダム」
─人革連 統合司令部─
司令「で、どうだった中佐?ガンダムと手合わせしたのだろう。
忌憚のない意見を聞かせてくれ」
大叔「はっ。私見ですが、あのガンダムという機体に対抗できるモビルスーツは、
この世界のどこにも存在しないと思われます」
司令「それほどの性能かね」
大叔「あくまで私見です」
司令「なら、君を呼び寄せた甲斐があるな。中佐、ガンダムを手に入れろ。
ユニオンやAEUよりも先にだ」
大叔「はっ」
司令「専任の部隊を新設する。人選は君に任せるが、1人だけ、
面倒を見てもらいたい兵がいる」
大叔「ん?」
司令「入りたまえ」
銀髮「失礼します。超人機関技術研究所より派遣されました、超兵1号、
ソーマ・ピーリス少尉です」
大叔「超人機関?司令、まさかあの計画が」
司令「水面下で続けられていたそうだ。上層部は対ガンダムの切り札と考えている」
銀髮「本日つけで、中佐の専任部隊へ着任することになりました。
よろしくお願いします」
大叔「それにしては若すぎる……」
沙慈「あ、君……」
刹那「沙慈・クロスロード」
沙慈「うん、そう、名前覚えてくれたんだ」
露易絲「誰さん?」
沙慈「ああ、隣に住んでる、えっと……」
刹那「刹那・F・セイエイ」
教授「バックパックと各部関節の強化、機体表面の対ビームコーティング、
武装はアイリス社が試作した新型のライフルを取り寄せた」
金毛「壮観です、プロフェッサー」
馬尾「その代わり、耐Gシステムを稼働させても、
全速旋回時には12Gもかかるけどね」
金毛「望むところだと言わせてもらおう」
ハワード「おお、これが中尉のフラッグですか?
ハワード・メイスン准尉、ダリル・ダッチ曹長、
グラハム・エーカー中尉の要請により、
対ガンダム調査隊に着任しました」
金毛「来たな。歓迎しよう、フラッグファイター」
─ユニオン 大統領官邸─
總統「デビット、昼のニュースは見たか?コメンテーターが、
ソレスタルビーイングを世界警察として任命してはどうか、
なんてことを言ってたよ」
大衛「妙案ではあります。国連と違って、維持費がかかりません」
總統「ふん、人間の多くは脛に傷を持っている。
国家もまたしかり、彼らと手を組むものなどいるはずがない」
男「大統領、セリビアが明日、声明を発表するとの報告が」
總統「うむ……」
皇「ヴェーダ、あなたの予測を聞かせて。 私の予報と同じね。
対応プランは12種、そのどれを選択しても、私たちの立場は危うくなる。
分かっていてもやりきれないわね」
シエラ「スメラギさん、たった今、タリビアで声明が発表されました!」
皇「やはり、タリビア」
首相「ユニオンは、50を超える国家の議会制を取りながらも、
実質は太陽エネルギー分配権を持つ、米国1国の独裁体制で運営されている……」
總統「デビット、ユニオンの特別議会を開く。主要国代表を召集してくれ」
大衛「分かりました」
首相「太陽光発電システムは、1国家の思惑だけで運営されるべきではない!」
─人革連 国家主席官邸─
首相「わがタリビア共和国は、ユニオンを脱退し、
独自のエネルギー使用権を主張する」
─AEU中央議会─
首相「この主張に反対し、他国から政治的、軍事的圧力がかかった場合、
わが国は軍事力をもってこれらに対抗するだろう!」
首相「わが国は、劣悪なる米国支配に、断固反対する!」
眼鏡娘「タリビアが動いたようね」
王女「あの国は、昔から反米意識が根強いけど、ユニオンを脱退して、
一方的にエネルギー権を主張するなんて」
眼鏡娘「次の選挙のための布石かしらね」
王女「そんな。軌道エレベーター周辺国家の情勢悪化は、
太陽光発電システムの運営に支障をきたすわ」
眼鏡娘「当然、アメリカの要請を受け、ユニオンは軍事的干渉に踏み切るでしょう。
そして、そのことをタリビアも予測しているわ」
王女「予測……」
大叔「少尉、タリビアがなぜこのような強硬策に出たかわかるか?」
銀髮「ユニオンが軍事行動を起こせば、ソレスタルビーイングが介入してくると
考えての行動だと思います」
大叔「その通りだ」
金毛「誘い出されて現れるか?ガンダム」
王女「タリビアが、ソレスタルビーイングを利用していると言うの?」
眼鏡娘「羨ましいわ。あのような恐喝じみた強硬姿勢を貫けるのも、
タリビアが軌道エレベーター近くにあればこそ。
わが国とは違い、切れるカードがある」
王女「ソレスタルビーイングは、本当に現れるかしら?」
眼鏡娘「さあ?でも、ソレスタルビーイングがどうタリビアに対応するかで、
この国の未来が変わるかもしれないわね」
王女「この国の未来が?」
眼鏡娘「利用できるということよ、彼らを」
王留美「例え利用されていると分かっていても、わたくしたちは動く」
帥哥「そう、それでこそソレスタルビーイング」
皇「ミッションを開始します。ガンダムマイスターたちに連絡を」
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