ソロ活動については、急に思いついたことではありませんでした。
2006年、みなさんのおかげでEvery Little Thingとして十周年を迎えることができまし
た。Every Little Thingを続けることは、たくさんの出逢いや感動を与えていただくこ
とに繋がり、ここ数年は特にそうした多くの機会に恵まれました。
そうした日々のなかで、いつか自分の名義で作品を残す機会があってもいいのかなとい
う思いも生まれてきました。
Every Little Thingとソロの違いを、「こうです」っていう明解に説明できる言葉は、
まだ見つかっていません。むしろ私自身、それを知るためにトライしてみたいと思って
いるのです。
一朗さんと二人になって、自分で歌詞を書くようになって……。悩んだことも、壁にぶ
つかったこともありました。そんな私なりの葛藤を越えて、まだまだ足りないところも
いっぱいあるけど、Every Little Thingの歌をひとつずつ重ねてくることができました
。
ただその一方で、Every Little Thingが居心地のいい場所であり、甘えてしまったり頼
ってしまう場所にもなっていたんだと思うんです。だからもう一度、私自身にとっての
『歌詞を書くこと』や『歌うこと』を見直してみたい、噛み締めてみたい。Every
Little Thingから離れた自分が、どんな音楽を奏でて、どんな新しい出逢いに導かれる
のか、それを確認してみたくなりました。
もちろんEvery Little Thingはこれからも続いていきます。一朗さんは、常に私のこと
を見守り、支えてくれてきた人です。私のソロは、ギタリスト・伊藤一朗にとっても初
めて経験する季節のはじまりになるかもしれません。そして、そんな一朗さんと一緒に
見てみたい世界も、私にはまだまだたくさんあるんです。
面白いなあと感じるのは、ソロといってもまだこれからなのに、『一人なのか』って思
ったら、急にEvery Little Thingのアイデアもいろいろ浮かんで来たりすることです。
だからEvery Little Thingを支えて下さっているみなさんにはどうかご安心いただき、
ちょっとだけお待ちいただけたらとお願い申し上げます。
私はこれまで『あせらない』をモットーに、出来るだけ自分のペースを大切に歩いてき
ました。でも今はめずらしく『走りたい』っていう気持ちなんです。これは、かなり“
やる気”が芽生えているんじゃないかと思っています(笑)。
自分を見つめて、それを飾ることなく音楽にしてみたらどうなるのか。持田香織の新し
い旅に、どうかみなさんもお付き合いいただけたらうれしいです。
では、行ってきます!
持田香織