小泉今日子、天国の恩師に捧ぐ主演女優賞…第33回報知映画賞
2008年11月27日06時05分 スポーツ報知
映画賞レースのトップを飾る第33回報知映画賞が26日、決定し、主演女優賞
は小泉今日子(42)が受賞した。愛猫を亡くした独身漫画家を演じた「グーグー
だって猫である」、カンヌ国際映画祭でも評価され、葛藤(かっとう)の中、家族
を支える専業主婦を好演した「トウキョウソナタ」の2作が評価されてのもので、
2001年「風花」に続き、7年ぶり2度目の受賞となった。表彰式は12月17
日、都内で行われる。
松坂慶子(56)、原田美枝子(49)に続く史上3人目となる2度目の主演女
優賞。名実ともに邦画界を代表する女優の仲間入りを果たした格好だが、口を真一
文字にして首を振る。「相米さんと久世さんに『まだ満足するな』って言われます
よ」
いつも天国にいる2人の恩師のことが気になる。報知映画賞を初受賞した主演作
「風花」で「女優として頑張るためのチケットをくれた」故・相米慎二監督。17
歳の時に出会い「メロディ」「センセイの鞄」などドラマで演技のイロハを教えて
くれた演出家の故・久世光彦さん。厳しくも温かく小泉を育て、才能を引き出して
くれた2人には“ウソ”がつけない。
「演技の現場では、今も(2人を)感じちゃう。小手先でやろうとした時に『あ
、すいません』みたいな。自分の罪悪感なんでしょうけど、目線を感じるというか
、怒られてるような気がして」
今回の演技を、恩師2人もさぞ喜んでいるに違いないが「褒めてはもらえないん
じゃないかな。久世さんなんか、いい仕事するとヤキモチやく。まあ、2人は一生
つきまとうでしょうね」。両者のおかげで、「演じる」ことに謙虚で素直でありた
い、と思い続けてきた。
「グーグーだって猫である」(犬童一心監督)と「トウキョウソナタ」(黒沢清
監督)の2作品での受賞。愛猫を亡くし、自らにも大病が襲う独身漫画家を演じた
「グーグー─」。40歳を過ぎた女性が独りで生きていく気楽さ、寂しさ…淡々と
した中にも、こまやかな芝居で共感を得た。
「トウキョウ─」では、2人の男の子がいる専業主婦役。壊れかけた関係の家族
を何とか支えながらも、常にどこかにある孤独感は、リアルな家族像を浮き彫りに
した。
「私たちは最後の塩コショウ。俳優がもらう賞はスタッフがもらったようなもの
。いい監督、作品に出会って、自分の能力以上のものを出してもらった」。受賞の
一報にも「監督の顔が真っ先に浮かびました。喜ぶだろうなって」。周囲への感謝
の言葉が口をつく。
相米監督の「風花」から、もう7年がたつ。「空中庭園」(05年)「雪に願う
こと」(06年)「転々」(07年)など活躍はめざましいが、ここ数年は積極的
に助演を選んだ。「脇で勉強したいと思って、脇役強化期間が自分の中にあった」
。その間に得た観察力が、演技に幅を持たせたのだろう。「年々カメラの前に立っ
てる意識が薄れてる」余裕も生まれた。
今後は「映画を通して風景を残せるような作品にかかわりたい。年を重ねていく
中で、脇として味のある役が増えていくんじゃないかってワクワクしてる」。いつ
までも女優の原点は忘れない一方で、演じる者として視線は真っすぐ先を向いてい
る。
◆トウキョウソナタ リストラされたことを家族に言えない父(香川照之)、い
つもつまらなそうな母(小泉)、米軍入隊前の長男(小柳友)、父に伏せてピアノ
を習う次男(井之脇海)。線路沿いのマイホームで、それぞれ葛藤を抱えながら暮
らす4人家族に、ある日大きな変化が訪れる。今年のカンヌ国際映画祭「ある視点
」部門で審査員賞受賞。黒沢清監督。
◆グーグーだって猫である 吉祥寺に住む天才漫画家・麻子(小泉今日子)は愛
猫のサバを亡くし失意の日々だったが、新たに子猫のグーグーと出会う。グーグー
と過ごす幸せの日々、恋の予感、新作のアイデア、いろいろなことがうまく動き始
めるが、新作の準備中に倒れてしまい、思いがけないことを知らされる。漫画家・
大島弓子さんの自伝的漫画が原作。犬童一心監督。
◆小泉 今日子(こいずみ・きょうこ)1966年2月4日、神奈川・厚木市生
まれ。42歳。81年「スター誕生!」で優勝し、翌年「私の16才」で歌手デビ
ュー。83年に「あんみつ姫」でドラマ初主演。“キョンキョン”の愛称でトップ
アイドルに。映画では83年「十階のモスキート」に初出演し、84年「生徒諸君
!」で初主演。2005年の「空中庭園」で「第48回ブルーリボン賞」主演女優
賞受賞。26日には歌手として5年半ぶりとなるアルバム「Nice Middl
e」を発売した。
新聞來源(附圖):http://0rz.tw/8a53P
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