オダギリジョー、柴咲コウで3大映画祭狙う
映画「メゾン・ド・ヒミコ」
ゲイのための老人ホームを舞台にした映画「メゾン・ド・ヒミコ」(犬童一心監督、
脚本・渡辺あや、来年公開)の製作発表が19日、東京・渋谷のセルリアンタワー東
急ホテルで行われ、主演のオダギリジョー(28)、柴咲コウ(23)、田中泯(5
9)が出席した。オリジナルストーリーで昨年ヒットした「ジョゼと虎と魚たち」を
送り出した監督、脚本家の人気コンビが人気俳優を配役し再び手掛ける話題の異色作
だ。
脚本完成までに4年をかけた「メゾン─」は、ゲイの父親(田中泯)を嫌ってきた娘
・沙織(柴咲コウ)が、父親の愛人・春彦(オダギリジョー)から父が、がんで余命
いくばくもないと告げられ、老人ホームで働かないかと誘われることから始まる。親
子、性別を超えた愛情を描く人間ドラマで、現在撮影が続いている。
私生活でもゲイにモテるというオダギリジョーは、米国留学した際にルームメートが
ゲイだったことに「大変ショックを受けた」と告白。しかし若いゲイの愛人を「タブ
ーを乗り越えて愛し合うゲイの世界にはすごく興味があった」と役にのめりこんでい
る。
ゲイの父親を持つ役を演じる柴咲は「脚本を読んでどこに引かれたのかよく分からな
いが、たぶん空気感です」。劇中ほとんどノーメークで「ゲイの方から女性として学
ぶことも多い」と手ごたえを感じている様子だ。
若い2人にとっての中心人物で、卑弥呼と名乗るゲイの父親を演じるのが「たそがれ
清兵衛」(02年)で俳優デビューした舞踊家の田中。山田洋次監督の作品以外での
出演はなく、今回も「避けて通れないものか」と悩んだそうだが、監督が田中の住む
山梨まで訪れ根負け。「演技はド素人だが体でなら勝負できるかも」と引き受けた。
オダギリジョーは主演の「アカルイミライ」が昨年のカンヌ映画祭に、田中は「─清
兵衛」が今年の日本アカデミー賞外国語映画部門に出品されたが、今作も海外の映画
祭を視野に入れて作られている。犬童監督は「これほど撮りながら新たなことに気づ
かせてくれる作品は初めて」と“ジョゼ虎”を超える完成度の高いヒット作にしたい
という。
◆完全オリジナル
「メゾン─」は最近では珍しい完全オリジナルの作品。久保田修プロデューサーが、
フィリピンに実在する「独り身ゲイに老人ホーム」という見出しの新聞記事を見つ
けたのがきっかけ。製作の始動は“ジョゼ虎”より早かった。ゲイの世界に終始せず
、そこに出入りする若い男女を登場させることで監督の求める「若い人たちのため
の映画」に近づけていったという。音楽は元YMOの細野晴臣が担当する。
http://www.yomiuri.co.jp/hochi/geinou/oct/o20041019_20.htm