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  いつもの公園で和賀(中居正広)を見つけたあさみ(松雪泰子)は和賀に、も   う一度やり直してみると話す。それを聞いた和賀は、自分と全く逆の道を選ん   だあさみに「君は君らしい自分の道をしっかり行くんだな」と言って、冷たい   手のあさみに自分の手袋を渡して去る。   一方今西(渡辺謙)と吉村(永井大)は、被害者の三木謙一と犯人の接触場所   だったと考えられる島根県の亀嵩へと足を運ぶ。今回の捜査で成果が出ないと   捜査本部縮小だと言われた二人は、なんとしてでも何か手がかりを掴んで帰ろ   うと意気込んでいた。   現地に着いた今西は三木のことをよく知る老人に話を聞くが、老人は三木が恨   みを買うことなど有り得ないと言う。それどころか三木は、火事で燃え盛る家   に赤ん坊を助けに飛び込んだり、浮浪者のような親子が迷い込んで来た時には   その親子の面倒を見たりしていたらしい。感謝はされども恨まれることは考え   られない三木の実態に、今西は頭を抱え神社で神頼みをするのだった…。   女優を辞めて衣装スタッフになれと言われたあさみは、劇団主宰の麻生の部屋   へ向かう。そして、役者の仕事が出来ないのなら辞めると退団届を提出する。   夕方、あさみは再び公園で和賀と会う。あさみは以前会ったときに和賀に借り   た手袋を彼に返し、劇団を辞めたことを告げる。退団届提出時、麻生に「背中   がみっともない」と言われたあさみはそのことを和賀にこぼすが、和賀は「君   の選んだ生き方はそんな一言で崩れ落ちる程度のものだったのか」とあさみを   突き放す。   一方、切り刻まれたタートルの破片をずっと持っていた玲子(佐藤仁美)は、   それを持って秩父鉄道の列車に乗っていた。そしておもむろにバックからをそ   れを取り出すと、自分と関川に辛く当たるようになった和賀に決別するかのよ   うに、列車の窓からその赤く染まった布切れを撒いた。   それはまるで紙吹雪のように、美しく風に舞ったのだった…。   同じ頃、他の劇団に入ろうとしてもどこにも採用されないあさみは心身ともに   疲れ果て、冷え切った手を温めるすべもなかった。彼女は冷たく自分を突き放   した和賀のところに、救いを求めて行ってしまう。   驚く和賀にあさみは「どうやったらあなたみたいに強くなれるのか」と和賀に   問い掛け、「あなたに会いたかった」と言う…。   和賀は答えずに、冷え切ったあさみの手を優しく包み込んだ。