和賀(中居正広)が部屋で作曲に苦悩しているところに、突然田所(夏八木勲
)が現れた。和賀が警察に張られていると綾香(京野ことみ)から聞いた田所
は、どういうことかと和賀に聞きに来たのだった。和賀は動揺するが“関川が
言い逃れの為に自分の名前を出したので身辺を調べられているだけだ”と田所
に説明した。
一方あさみ(松雪泰子)のマンションを訪ねた今西(渡辺謙)は「1月4日の
夜、蒲田にいましたね。なぜあんな嘘を言ったのですか?」とあさみを問い詰
める。更に“1月4日以前に無かった和賀とあなたの携帯記録が、1月4日以
降急に頻繁になった。1月4日の夜にあなたたちの間に何かあったのでは?”
と。確信を突かれたあさみは必死で言い訳をした。
今西はあさみが嘘を言っているのがすぐにわかった。そしてどうやって頑なな
あさみの心を解こうかと考える。
和賀もまた、じわじわと迫り寄る警察の目に追い詰められていた。
なんとか『宿命』を作曲しようと、必死に楽譜に鉛筆を走らせる和賀。しかし
彼はどうしても、『宿命』に必要な、自分が忘れかけている大きな感情を音に
乗せることが出来ないでいた。和賀はもがき苦しんでいた…。
翌朝、和賀はどうにか完成させた『宿命』をマネージャーに渡す。しかしそこ
には何の達成感もなかった。
そんな中、今西は医療刑務所に向かう。そこは和賀の父、本浦千代吉死刑囚(
原田芳雄)が収監されている場所だった…。
今西は千代吉に会う事によって、和賀の背負っている宿命を少しでも知りたか
ったからだ。格子付きの窓から、今西は病室の中にいる千代吉を見た。今西は
息をのんだ…。
あさみも悩んでいた。自分に出来る事は何なのか。自分がやっている事は正し
いのか、間違っているのか、わからなくなっていた。
一方、和賀は曲を完成させたものの、思うような出来でない事に悩み、その原
因が自分の宿命の受け止め方である事に気付き始めていた。和賀の心はもはや
曲を真に完成させること以外に何もいらないと思うようになっていた。
和賀の宿命を知る覚悟を決めたあさみは、蒲田西警察署へ向かう。そして、今
西から全てをきいたあさみは「私もあの人を救いたい」と、涙を流した。そし
て今西に「私は1月4日の夜、蒲田であのコートを着た男の人とぶつかりまし
た。その人は、和賀英良さんです」と大粒の涙を流しながら言ったのだった…
。決定的な証言だった。今西は和賀の背負った宿命を噛み締めた。
そこに驚くべき知らせが入る。
和賀が逃亡したというのだ。
和賀が逃亡したとの知らせを受けた警察は緊急配備体制になるが、今西は言윊 Jた。「和賀は逃げません、コンサートが終わるまで絶対に逃げません!」