東映系 08月公開
演出:小椋久雄
脚本:両沢和幸
純白の豪華なウエディングドレスに身を包んだ麗子(松雪泰子)が、
浮かない表情で座っている。今日は、最愛の哲也(萩原聖人)との結
婚式。本当なら、それは待ちに待った日のはずだったが、麗子には
哲也に重大な隠し事があったのだ。数カ月前、哲也と同棲中の麗子
は、京子(小松千春)と高田(彦麻呂)が婚約をしたという話を聞いて
心中穏やかではなかった。そんな折、麗子のパパ・正太郎が癌だと
いう連絡が入った。「死ぬ前に麗子の花嫁姿が一目見たい」という
パパの願いをかなえるために、麗子は哲也に結婚を相談。優しい哲
也は、それを快諾してくれた。
パパの病気は悲しいけれど、これで望みが叶った麗子にとっては一
石二鳥。だが、結納に、式場探し、その上マスコミに追いかけ回さ
れ、プレッシャー続きの哲也は、段々と結婚の意志を崩していって
しまう。結婚式の前日、麗子はパパの主治医である滝本先生から、
癌は誤診だったことを知らされる。喜ぶ一方、哲也と結婚したい麗
子はそのことを誰にも話さず、結婚を強行させようとする。哲也に
バレてしまう恐怖に脅えていた麗子は、両親や哲也が事実に気付い
た時、哲也に対する熱い思いを両親に告白した。その様子を偶然見
た哲也は、麗子の意外な一面を垣間見て、内心悩んでいた結婚を決
意する。