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『フラガール』松雪泰子記者会見 昭和40年代の炭鉱町・福島県いわき。時代の流れの中、炭鉱は閉鎖されようとしてい た。閉鎖にともない常磐ハワイアンセンター(現:スパリゾートハワイアンズ)建設の話 が持ち上がる。そんな炭鉱町でフラダンスに情熱を傾ける女の子たちを描いたのが、映 画『フラガール』。今回は主演女優の松雪泰子とプロデューサー石原仁美が魅力を語る ため来阪。まずはプロデューサーがこの作品を作ったきっかけから話し始めた。 石原仁美プロデューサー:3年くらい前にテレビでアメージングストーリーを紹介して いまして、常磐炭鉱を取り上げていました。町を再生させるのに温泉がわき出る特質を 生かして、レジャー産業に転向した話をやっておりました。炭鉱の労働者の人たちが、 いちから作り上げたことに驚かされたとともに、自分自身を後押しされ、勇気をもらえ たエピソードだと感じまして、脚本家と取材旅行をしました。そのとき伺った炭鉱の人 々の話がユニークで、大変苦労されているんですが、それにも関わらずみなさん非常に 爽やかで「これは良い映画になるな」と感じまして、シナリオを作りました。 ----松雪さんがひとり練習場でダンスをするシーンがありますが、非常に緊張感た っぷりで観ている方も息をのんでしまうくらいの迫力がスクリーンから伝わっ てきました。あのダンスを習得するための練習はやはりとてもハードなものだ ったと思いますが? 松雪泰子(以下:松雪):プロのダンサー、さらに先生役ということで、はじめから プレッシャーがありました。監督から「プロのダンサーの身体になってくだ さい」というオーダーを受けまして、午前中バレエをして午後からはフラの 練習、毎日8時間くらい集中して1ヶ月半やっていました。タヒチアンダンス は非常にハードなダンスで、集中してレッスンはしたんですが、表情や身体 で表現するまでには大変苦労しました。あのダンスをする当日は非常に緊張 して、次の日は動けませんでした(笑)。 ----ご自身のダンスシーンというのもありますが、先生役ということで教え子みんな が一体となって踊るダンスシーンを観た時、やはりなにかこみ上げてくるものが あったと思うんですが? 松雪:あんなに高揚して感動したのはここ何年もなかったんじゃないかと思うくら いでした。フラガールのみんなの努力は本当にすごいものがあって、本当に みんなよくやったなと思います。 ----今回の役どころは少女たちのお母さん的な役でもあったかと思いますが、撮影中 、共演者とはどんな雰囲気だったのでしょう? 松雪:ガールズの子たちとは、レッスンのときから一緒だったので、本当に同士とい う感じでした。彼女たちはすごく明るくて、逆に励まされてもいました。撮影 はわりと順撮りに近い感じで進んでいき、映画の中で一体感が生まれてくるの と同じように、撮影現場でも同様に一体感が徐々に生まれて、お互いに愛情が 生まれていきました。 ----松雪さんの男勝りなシーンもこの映画では印象的だったんですが、男の人に対し て物怖じしないというところは松雪さんの“地の部分”も多少あったのでしょう か? 松雪:はい(笑)。まどか(役名)ほどストレートに感情表現するタイプではありません が、わりと男らしいと言われることが多いと思います。だから、映画の中での シーンは楽しかったです。爽快でした(笑)。 終始和やかに、映画『フラガール』の記者会見は続いた。なかなか関西で観ることはで きない松雪さんの会見模様は、動画でも配信中! Text:松村貴樹 http://www.kansai.com/cinema/interview/060914_interview1.html