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http://you.lolipop.jp/s/kof/2003/hsg.html 平日の昼下がり、新幹線のグリーン車には空席が目立つ。麻宮アテナは次のコンサート 会場である福岡に向かうため、窓際の席に腰をおろしていた。マネージャーには、博多 まで席を外してもらっている。今は彼女ひとり。 平常日過午不久,新幹線的特別車廂的空位引人注目。麻宮雅典娜為了下一場演唱會而前 往福岡,正坐在靠窗的座位。經紀人要到博多才能來特別車廂坐。現在她是獨自一人。 車両は速度を落とし、やがてゆっくりと停止した。 車輛的速度慢了下來,終於慢慢地停下來。 『京都~京都です』 『京都站~京都站到了』 アナウンスがホームにこだまする。ドアが開くと、懐かしい顔がアテナに向けて微笑ん だ。 廣播在月台上迴響。門打開了,一張懷念的臉孔對著雅典娜微笑。 「おひさしぶりですわ~アテナさん~」 「好久不見了~雅典娜小姐~」 艶やかな金髪に、清楚なデザインの女子高の制服。ロシア系クォーターで、典型的な良 家のお嬢様、四条雛子である。 眼前的女生有著鮮豔的金髮,身穿有鮮明設計的女子高中生制服。她就是有著四分之ㄧ俄 羅斯血統,典型的千金大小姐,四條雛子。 「雛子ちゃん、元気だった? ごめんね、こんなところに呼び出して」 「雛子,過得好嗎? 不好意思耶,把你叫來這種地方」 「いいんです~ 京都と神戸には、たまたま別荘がございますから~」 「沒有關係~ 我家在京都和神戶剛好都有別墅~」 さらりとブルジョアな発言をしておいて、雛子は背中に担いでいたリュックサックを頭 上の荷物入れに押し込んだ。 家中富豪的雛子話說得輕描淡寫,並將背上背的行李硬塞入頭上的登山包。 ぎしっ 嘰吁 不気味な音をたてて荷物入れが軋む。中身は十数キロの重りである。軋み具合から察す るに、以前よりさらに重さを増しているのだろう。 背包中摩出一種怪異的聲音。重約十幾公斤。從摩擦的種況看來,行李又增加了不少重 量。 容姿、立ち居振舞い、言動。すべてが夢見るお嬢様といった風の雛子なのだが、その見 る夢が「女子高に相撲部を作る」だったりするのだから少々規格外な感は否めない。さ て席に座るや、雛子は開口一番こう言った。 容貌、舉止、言行。一切看起來都像個夢幻的千金大小姐,雛子,她的夢想竟然是「成立 女子高中的相撲社」,不能否認給人格格不入的感覺。接著,雛子就座並這麼說了。 「このたびは~ご愁傷様でした~」 「這次可真是辛苦您了~」 よく見れば律儀に制服に喪章を付けた姿である。アイドルという職業柄、たいていのこ とには動じないアテナも、この事態にはとまどっている。 仔細一看,他的制服上繫有代表喪事的黑色物品。偶像這樣開朗屬性的職業,使得雅典娜 對這種狀況也有點不知所措。 「あ、あの、ご愁傷様って??」 「啊、欸、什麼辛苦了??」 面食らったアテナは、雛子が差し出す香典袋をしどろもどろと受け取っている。 面對嚇到的雅典娜,雛子慌忙地拿出白包來。 「鎮老師さまがお亡くなりになったんでしょう~? おいくつでしたのかしら~」 「鎮老師不是駕鶴西歸了嗎~? 應該要包多少好呢~」 「い、いえその、老師はまだ元気ですから」 「沒、沒有啦,老師還很健康呢」 「アテナさん~ 認めたくないのはわかりますが、現実は受け入れませんと~」 「雅典娜~ 我知道你不想承認,可是要面對現實啊~」 「あのう、何を勘違いされてるのかわかりませんけど、老師は元気も元気。今も一日二 升はお酒を飲んで、居眠りしたり拳崇を鍛えたり包くんの面倒を見たりしてるんですけ ど」 「呃、雖然我不知道你是哪裡誤會了,老師還健康得很。現在每天都還喝兩升酒呢,有時 候會打瞌睡,但會鍛鍊拳崇,也會照顧小包」 「あら~ それは失礼いたしました~。アテナさんが私をKOFにお誘いくださったの は、てっきり老師様がお亡くなりになってメンバーが足りないのかと~」 「哎呀~那可真是失禮了~。因為雅典娜來邀我參加KOF,我想說一定是鎮老師過身了 ,所以人數不足才~」 「そんなことありません。とにかく、これはお返しします」 「才不是那樣。總之,這個先還給你吧」 アテナは香典袋を突き返すように差し出した。 雅典娜把白包交還給她。 「いえいえお構いなく~ また今度お使いくださいまし~」 「沒關係的~ 下次還會用到~」 (今度って‧‧‧) (下次‧‧‧) 雛子に悪気はない。それはアテナもわかってはいるのだが‧‧‧。 雅典娜也知道,其實雛子也沒有惡意‧‧‧。 「あら~、でもケンスウさんも今回は不参加なのですか~?」 「啊~所以拳崇這次也不參加嗎~?」 「実はそうなの。ちょっといろいろと事情があって」 「沒錯。他有一些原因就不參加了」 アテナは目を伏せた。そう、今回はいつもとは違うのだ。 雅典娜的眼神變了。對,這次是不同的。 「そういたしますと、あと一人はどなたになるのでしょう~ 私はチャン・コーハンさ んがよろしいかと思うのですけど~」 「既然如此,還有一個成員是誰呢~ 我覺得張巨漢先生是個不錯的選擇喔~」 「そ、その人選はちょっとどうかしら」 「那、那個人選有點」 「確かにそうですわね~ チャンさんでは大銀杏が結えませんものね~」 「說得也對呢~ 張先生也綁不起大銀杏髮型~」 「そ、そうですね。あの、ほかに心当たりの方はいらっしゃいませんか?」 「說、說得沒錯。呃,有其他屬意的人選嗎?」 「でも、ほかに相撲に向いた方とおっしゃられても~」 「可是,其他適合相撲的人好像~」 「いいですいいです。相撲向きじゃなくても」 「沒關係沒關係。不適合相撲也沒關係」 むしろ相撲向きじゃない方が、とは口にできないアテナであった。もちろんアテナも心 当たりをあたってみてはいたのだが‧‧‧。 說實話,不適合相撲的,其實是雅典娜,只是他說不出口而已。當然,雅典娜也在想有沒 有適合的人選‧‧‧。 「ねえねえ、キミ、麻宮アテナだよね?」 「喂喂,你是麻宮雅典娜吧?」 「え? ああ、サインですね。ちょっと待ってください。サインペンを‧‧‧。」 「咦? 啊,要簽名對吧。等一下喔。簽名筆在哪‧‧‧。」 「そうじゃないよ。KOFに参加するんでしょ?」 「不是要那個啦。你要參加KOF吧?」 アテナと雛子は目をしばたいて、改めて相手を見た。 雅典娜和雛子眨了眨眼,又再看了看這個人。 雛子より小柄で、いかにも活発そうな十代の少女。猫を思わせる顔立ちと雰囲気で、ブ レザーにミニスカート、ルーズソックスと、要するに普通の女子高生である。 她的個子比雛子更小,是個看來很活潑的十幾歲少女。臉則是很像貓,,穿著制服外套和 迷你裙以及泡泡襪,簡單的說就是普通的女子高中生。 「参加しますけど‧‧‧それが何か?」 「我是要參加沒錯‧‧‧有什麼事嗎?」 「メンバーが一人足りないんだよね」 「還缺一個組員吧」 少女は雛子の隣の席に、勝手に腰を下ろした。 少女自顧自地走到雛子旁的座位坐下。 「足りませんけど」 「是還有缺沒錯」 「へぇ、うちの組織の情報も、たまには役に立つ事もあるんだ」 「嘿,我們的組織,偶爾還是能拿到一點有用的情報嘛」 「え?」 「咦?」 「何でもないよ。それよりさ、アタシをそのメンバーにするつもりない?」 「沒什麼。話說回來,你們不想邀我參一腳嗎?」 「そ、そんな急に言われても。そもそもあなたはだれなんですか?」 「突然這樣講也‧‧‧。是說,你是誰啊?」 「ゴメンゴメン、アタシ『まりん』って言うんだ」 「不好意思、不好意思,我叫做『瑪琳』」 「まりんさんとおっしゃるのですね~。私は四条雛子と申します~。苗字が『ま』で名 前が『りん』さんとは変わっておられますね~。『ま』はどのような漢字なのでしょう ~ 魔界の魔かしら~ それとも間抜けの間なのかしら~」 「叫做瑪琳是嗎~。我叫做四條雛子~。姓『瑪』名『琳』,還真奇怪呢~。『瑪(ma) 』是怎麼寫呢~ 魔界的魔(ma)嗎~ 還是笨蛋的笨(ma)呢~」 「‧‧‧」 「‧‧‧」 「あ、あの、気になさらないでください。雛子ちゃんはこういうキャラなんです。裏も 表も悪気も何もない人ですから」 「啊,請不要在意。雛子就是這樣一個人。他從裡到外都沒有惡意的」 「名前はワンセットで『ま・り・ん』。それでいいでしょ。でさ、アタシをチームに入 れてくれるの? アタシ大阪で降りるから、それまでに決めちゃってよ」。 「名字就是這樣而已『瑪・琳』。這樣就好了。那麼,可以讓我加入隊伍嗎? 我要在大 阪下車,在那之前要決定喔」。 と、言ったとたんに車内にアナウンスが入る。『間もなく新大阪~ 新大阪~』 正當他這麼說的時候,車內廣播響了。『新大阪站要到了~ 新大阪站~』 いきなり決断を迫られたが、答えは考えるまでもない。 突然被迫要做出決定,所以根本沒時間考慮答案。 「せっかくですけど、お断りします」 「雖然您特地跑一趟,但是我拒絕」 「えー、何でよ、何で?」 「咦~為什麼啊,為什麼?」 「KOFはものすごくレベルの高い格闘大会なんです。自分で言うのも何ですけど、私 や雛子ちゃんは例外なんですよ。お気持ちはうれしいですけど‧‧‧」 「KOF是水準很高的格鬥大會。不是你說如何就可以如何,我和雛子是例外。你的熱情 我們很高興啦‧‧‧」 「アタシの実力を疑うわけ?」 「懷疑我的實力就是了?」 「疑うも何も、いま会ったばっかりじゃないですか」 「也不是說什麼懷疑啦,因為我們才剛見面而已啊」 「‧‧‧ちぇっ。わかったよ、もういいよ!」 「‧‧‧呿。知道了啦,夠了!」 車両はさらに減速し、新大阪のホームに滑り込む。まりんは席を蹴るように立ち、その まま去った。 列車逐漸減速,滑入新大阪站的月台。瑪琳像是要踹椅子似的站了起來,就此離去。 「あの~ アテナさん~ よろしかったのですか~」 「欸~雅典娜~這樣好嗎~」 「うん。仕方ないよ。普通の大会とは違うもの」 「嗯。沒辦法嘛。這不是普通的大會啊」 コンコン。 鏮鏮。 いつの間にか車外に出ていたたまりんが、反対側から新幹線の窓をノックしていた。手 には色の異なるリボンを2本、ひらひらと風になびかせている。 不知何時已經離車的瑪琳,在對面車窗外敲窗。手上有兩條不同顏色的緞帶,正隨風飄揚 「?? ‧‧‧それは!!」 「?? ‧‧‧那個是!!」 アテナと雛子は、あわてて自分の髪に手を回した。 雅典娜和雛子慌忙地往後摸了摸自己的頭髮。 ない。 不見了。 雛子はロングの金髪を二つにまとめていたうちの一本を、アテナはちょっとした変装用 に髪を大きくまとめていた一本がなくなっている。 雛子原本綁好兩束的長金髮其中一束,還有雅典娜變裝用而綁好的一大束頭髮,其中一部 份都不見了。 (いつの間に‧‧‧) (他幾時‧‧‧) アテナは慌てて席を立った。まりんを追いかけようとしたのである。が、同時に新幹線 は再びホームを離れた。 雅典娜慌忙地站起,想去追瑪琳。不過,在此同時新幹線再次離開月台了。 動き出す車両。にっこりと笑いながら手を振るまりんの姿が後ろに流れてゆく。 發車了。微笑著揮手的瑪琳已經在身後了。 「しまったわ‧‧‧私って何てドジなんだろう」 「糟糕‧‧‧我怎會犯下這麼笨的錯誤呢」 元の席に力なく座るアテナを雛子がなぐさめた。 雛子安慰著無力地坐回原位的雅典娜。 「元気を出してください~ まだほかにもきっとだれかいますよ~」 「請打起精神嘛~ 一定還有別的適合人選嘛~」 「でも‧‧‧ ん? 雛子ちゃん、そのリボンって?!」 「可是‧‧‧ 嗯? 雛子,那條緞帶是?!」 雛子の二つのリボンのうち、残された方に、小さな紙切れが結び付けられていた。あわ ててそれをほどき、中身を確認する。 雛子的兩條緞帶中,剩下的那一條上面綁著小小張的紙片。他急忙解下,確認內容。 『気が変わったら連絡してよね。まりん。090-××××-××××』 『如果改變主意的話,和我聯絡吧。瑪琳。090-××××-××××』 雛子とアテナは、読み終わると窓にはりつくようにしてまりんの姿を探した。車窓に映 る景色は既に駅のホームではなく、大阪北部の街並みである。それでも、流れ行く景色 の中に、まりんの姿があるような気がして、二人はしばらく窓から外を眺めつづけてい た。 雛子和雅典娜讀完之後,貼在窗邊想找瑪琳的影子。車窗上的景色已經看不到月台,而是 大阪北部的街景。即使如此,在流動的景色中,似乎還是可以感覺到瑪琳在某處,所以兩 人又往外眺望了一陣子。 -- ※ 發信站: 批踢踢實業坊(ptt.cc) ◆ From: 36.230.29.211
stand1234:雛子雖然很漂亮但粉紅色切開來好黑啊! 04/02 13:42
sick304:瑪琳背後的組織到底是? 04/02 14:25
flysonics:相信我 雅典娜你也很適合女子相撲的 ^^" 04/02 21:57
Alphaforgood:原來這隊是在路邊組起來的啊... 04/03 00:07
aton602:樓樓上是謎漫哏 04/03 08:06
aa900880:難得的一次夢幻組隊 04/04 19:22
※ 編輯: Eriol 來自: 36.230.28.248 (04/07 00:04)
MysterySW:所以馬林的槌子平常到底是藏在哪...... 04/09 07:24
justahung:不知火舞的扇子 04/09 17:12