作者Eriol (Never again)
站內KOF
標題[劇情] 2003 主人公チーム--背景故事
時間Mon Apr 22 05:41:06 2013
http://you.lolipop.jp/s/kof/2003/hero.html
上海。午前7時。
上海。上午七點。
既に街頭は活気に満ち溢れ、露店や屋台から湯気と香りが立ちのぼっている。空は十分
明るいが、まだ太陽は昇りきっておらず、地面に近い市場の店々の間には、紺の影が色
濃い。雑踏の中に一人、ひと際目立つ大柄な男がいた。
街上已經充滿活力,各式店鋪中升起蒸氣及香味。雖然天空十分明亮,但太陽還沒完全昇
起,接近地面的市場店舖之間,還有濃厚的深藍色影子。人群中有一個顯眼的高大男子。
「‧‧‧ったく、アッシュの野郎。こんな朝っぱらから呼び出しやがって」
「‧‧‧靠,阿修那傢伙。這麼早把我叫出來」
素肌の上からジャケットを羽織っただけのラフな格好だが、道を行くだれもがこの人間
を知っていた。上海では「シェン・ウー」と呼ばれる男である。シェンは「神」であり
、ウーは「武」を意味する。無論、本名ではない。
雖然他作上半身只套件夾克的粗野裝扮,但路上行人個個都知道,他就是在上海被稱為「
Shen・Woo」的男子。Shen意指「神」、Woo意指「武」。當然,不是本名。
「アハハハ、いたいた。シェン、久しぶりだネ! でさ、おいしい蟹を食べさせてくれ
る店ってどこ? シェンなら知ってるでしょ?」
「阿哈哈哈,來啦來啦。小神,好久不見啦! 對了,有賣好吃上海蟹的店在哪? 小神
一定知道吧?」
「アッシュ‧‧‧朝っぱらからンなもん食ってんじゃねえよ」
「阿修‧‧‧大清早的吃什麼吃啊」
「カタイことは言いっこなし。デュオロンが来る前に飲茶でもしようよ」
「不要那樣死板板的嘛。墮瓏來之前我們先去飲茶吧」
白金の髪をカチューシャでまとめた白人の若者が、アッシュ・クリムゾンだった。白い
肌に青い瞳。頬にはそばかすが残り、口の端は生意気そうに歪められている。美男子か
といえばそうではないが、人目を引く不思議な磁力を帯びているのは確かであった。細
身だが、締まった体をしている。
這個頂著一頭白金色頭髮,白皮膚藍色眼睛的年輕人,就是阿修・克林森。臉頰旁邊有殘
留一點蕎麥麵,嘴角帶著任性的神情。要說他是美男子也不太對,不過的確帶著一股引人
注目、不可思議的吸引力。身材則是瘦而緊實。
「こんな朝早くから蟹なんざ‧‧‧」
「這麼早吃螃蟹喔‧‧‧」
雑踏をかきわけ進んでいたアッシュは、ガラス張りの店内に、木箱に放り込まれた上海
蟹が盛大にうごめいている店を見つけた。
阿修撥開人群,看到一間玻璃牆的店裏,堆著裝著上海蟹的木箱。
「ほらほら、活きがよさそうだヨ。おごってよ、ねえ」
「欸欸,你看那些螃蟹還活生生的耶。你請客唷」
「だれがおごるかよ。バカも休み休み言いやがれ。そもそもお前、蟹なんざ食えるのか
? ヨーロッパからの観光客は、結構敬遠しがちなんだぜ?」
「誰要請客。蠢話少說一點吧。話說回來,你也吃螃蟹喔? 歐洲來的觀光客,很多都是
敬而遠之的哩」
「蟹は好きだよ。それに、ボクの話を聞いたら、おごりたくなると思うヨ?」
「我喜歡螃蟹啊。而且,聽完我說的之後,我覺得你就會想請客囉?」
店のガラスに、アッシュのいたずらっぽい笑みが映っている。
那間店的玻璃上,映照出阿修惡作劇般的笑容。
「上海蟹を最初に食った野郎は最も勇敢な人間だ‧‧‧とか何とか、頭のいい何たら言
うヤツが言ってたぜ。それはそうとアッシュ。その肝心の話ってのは何だ?」
「原本上海蟹只有最勇敢的人才能吃‧‧‧什麼的,聰明人都講這種有的沒的。話說回來
,阿修,你說有要緊的事是啥?」
そのとき。磨き上げられたとはいい難いショーウィンドウのガラスに、もうひとり、長
身の男の姿が映し出された。
此時,擦得晶亮的玻璃上,映照出另外一個長身男子的姿態。
「‧‧‧」
「‧‧‧」
アッシュとシェンのふたりは振り返らず、蟹の品定めを続けている風を装っている。シ
ェンは小さく舌打ちした。会話に気を取られていたとはいえ、こうもあっさり背後を取
られるとは‧‧‧。
阿修和神武沒有回頭,繼續假裝評斷螃蟹。神武輕輕地用舌頭發出一點聲音。雖說是在假
裝聊天,不過這樣直接把背後空隙賣給對手實在是‧‧‧。
「アハハ、デュオロン久しぶり。元気してた? ねえ、ここじゃ何だからさ、どこかで
お茶でも飲みながら話しようよ」
「啊哈哈,好久不見墮瓏。過得還好吧? 欸,這裡有點那個,我們找個地方喝杯茶再聊
吧」
「ここで、いい」
「在這裡就好」
朝の新鮮な空気も、その男の周囲だけは冷たく沈みきっている。建物の合間の青白い影
の中から、豪華な刺繍の施された衣装をまとった長身の男が姿を現した。デュオロン(
堕瓏)。まだ青年という年頃のはずだが、その実は中国奥地に存在する暗殺集団「飛賊
」の一員であり、しかも高い身分の者らしい。無口で、自然と人を圧する存在感があり
、そして哀しい目をもっていた。
即使是早晨新鮮的空氣,在這男子深邊也冷寂了下去。建築物中間藍白色的影子裡,出現
一個身穿豪華刺繡衣衫的長身男子。墮瓏。雖然還只是青年,但他的真實身分是存在中國
內地的暗殺集團「飛賊」的一員,而且位階似乎頗高。雖然沉默,但其存在感很自然地散
發出懾人氣息,還有一雙悲哀的眼神。
「じゃーん! 何と何と、こんなものがボク宛に届いてました♪」
「將~! 這個這個,我居然收到這個東西喔♪」
アッシュが取り出したのは、古風に蝋で封緘された封筒だった。
阿修取出的,是一個充滿古風,用蠟封住的信封。
キング・オブ・ファイターズ。
King・of・Fighters。
世界最大規模の異種格闘技大会。シェンもデュオロンも、それは承知している。大会が
3人1チームで行う団体戦であることも。毎年何らかのトラブルが発生する、いわく因
縁付きのイベントであることも。
世界最大規模的異種格鬥技大會。神武和墮瓏素聞其名,也知道大會是以三人一組的團體
戰進行,每年都會發生一些麻煩事,是個複雜的活動。
「単刀直入に言うよ。ボクはこいつに参加するつもりなんだ。で、シェンとデュオロン
にもそうして欲しいんだよね。どう? 一口乗ってくれない?」
「我就直說啦。我想要參加這個。然後希望小神和墮瓏也來。怎樣? 要參一腳嗎?」
「面白そうじゃねえか。よし、俺は乗ったぜ! KOFには一度参加してみてぇと思っ
てたんだ。強ぇヤツらがいるところなら大歓迎だぜ!!」
「有意思。好,我參一腳! 我早就想參加KOF一次看看了。只要是強者聚集的地方我
都喜歡啦!!」
「さーっすがシェン♪ そうきてくれるとうれしいね。デュオロンは?」
「不~愧是小神♪ 你能參加我很高興喔。墮瓏呢?」
「‧‧‧よかろう」
「‧‧‧好吧」
「アハハハ♪ 決まりきまりー!実はもう、この三人の名前で申し込みを済ませてるん
だ♪ もし二人がボクの手伝いをしてくれないっていうなら、いろいろと大変だったよ
」
「啊哈哈哈♪ 就這麼決定啦~!其實呢,我早就用我們三個人的名字申請參賽完成了♪
要是你們兩個不幫忙的話,會有很多麻煩啊」
「あんだぁ? もう申し込み済みだぁ? ‧‧‧まぁいい。俺は意欲満々だからよ」
「你這傢伙! 已經申請完成了? ‧‧‧算啦。反正我超想參加的」
「‧‧‧何を企んでいる? アッシュ」
「‧‧‧你在打什麼主意? 阿修」
「やだなぁデュオロン。大したことじゃないってば」
「討厭耶墮瓏。不是什麼要緊事啦」
「俺が参加しないと言えば‧‧‧貴様、どうするつもりだった?」
「要是我說不參加‧‧‧你打算怎麼辦?」
「‧‧‧そうだねえ、どうしたかなあ?」
「‧‧‧說得也是,要怎麼辦呢?」
チェシャ猫のように笑いながら、アッシュは左手の指で招待状を挟み、弄んでいる。格
闘と結びつきそうにない、しなやかな指先。爪にはネイルアートが施されている。その
指で挟まれた招待状の四隅から、エメラルド色の炎が立ち昇った。
阿修一面露出柴郡貓(Cheshire cat)一般的笑容,一邊用左手手指夾著邀請函把玩。
看上去不像是會格鬥的人,是充滿彈性的手指。指甲上有彩繪。夾著邀請函的手指四周,
升起了翡翠色的火燄。
見る間に招待状全体が燃え上がり、しかしそれでも炎の勢いは弱まらず、アッシュの左
手からは炎の柱が吹き上がった。足元からはらせん状に風が巻き起こり、アッシュのプ
ラチナ・ブロンドの髪を揺らし、炎をさらに高く激しく燃やす。彼は笑っていた。無邪
気で気紛れな笑みの底に、得体の知れない何かが確かにうごめいている。
邀請函立刻燒了起來,但是火勢並沒有變弱,阿修的左手出現了火柱。他的腳邊捲起了螺
旋狀的風,吹動阿修白金色的頭髮,也讓火焰燃燒得更旺。他笑了笑,在那無邪的笑容之
下,不知藏著什麼。
通行人が数人、緑の火柱に気付いたが、あっけに取られて声もあげられない。アッシュ
は左の手を大きく外に薙ぎ払った。エメラルドの炎は手を離れた。緩弧を描いてシェン
とデュオロンの間を瞬く間にすり抜け、近くを通っていた少女の顔面すれすれを通過し
、そこで消えた。少女の髪が風に揺れた。そのすぐ横から、つい1秒前まで蜂だった物
体が力なく地面に落下し、白い灰となって、地面に指先ほどの小さな山を作った。
路過的人有幾個注意到綠色的火柱,但都呆住無法出聲。阿修的左手大大地外擴了一下。
翡翠色的火焰就離開他的手。弧形的火焰在間不容髮的距離擦過神武和墮瓏之間,更擦過
一個剛好經過的少女臉龐,之後消失。少女的頭髮被風吹動,之後約一秒,旁邊立刻有一
個蜜蜂似的物體無力地摔落地面,化作灰燼,在地面出現一座比指尖更小的山。
「あぶなかったね、お嬢さん。アハハハ♪」
「剛剛真危險耶,小姐。阿哈哈哈♪」
「ど、どうも‧‧‧あ、ありがとう」
「謝、謝謝你‧‧‧」
「ジュヴザンプリ(どういたしまして)」
「je vous en prie(法語:不用客氣)」
仰々しく時代がかったおじぎして、アッシュは答えた。
雖然是誇張的客套話,阿修還是這樣回答。
「遊びはそこまでだ。ただでさえ朝っぱらから呼び出されて調子狂ってるんだからよ」
「就玩到這裡為止吧。就為了這個一大早把人叫出來,傻了啊你」
「ボクは春の朝が好きなんだよ。『時は春、日は朝、朝は七時』って言うじゃない?」
「我喜歡春天的早晨嘛。有道是『一年之計在於春、一日之計在於晨、一晨之計在七點』
嘛」
「あんだぁ、そりゃ」
「去你的」
「フッ。育ちがフランスとは思えない趣味だな」
「哼。沒想到在法國長大的人也有這種興趣」
デュオロンがめずらしく苦笑している。雰囲気は深沈として大人びてはいるが、笑うと
改めてその若さに気付かされる。アッシュが続けた。
墮瓏難得露出苦笑。雖然深沉的氣息讓他看起來成熟,但一笑起來就顯得年輕。阿修繼續
這麼說。
「神、そらに知ろしめす。すべて世は事も無し。まぁそういうこと。気楽に行こうよ、
気楽にさ。アハハハハ♪」
「全知的神。請保祐這個世界安然無事。就是這麼一回事。放輕鬆參賽吧。放輕鬆。阿哈
哈哈哈♪」
アッシュ・クリムゾン、デュオロン、シェン・ウー
阿修・克林森、墮瓏、神武
彼らの参加がKOF運営機構に受理されたのは、この三日前のことであった。
KOF營運機構受理這三人參賽,其實是三天前的事。
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◆ From: 36.230.27.23
→ Eriol:ps:柴郡貓就是愛麗絲夢遊仙境裡面那個微笑的貓 04/22 14:26
推 IorixLeona:翻譯官真早起~ 04/22 15:19
推 LeonaxIori:這篇沒笑點也沒爆點= = 04/22 22:58