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http://entertainmentstation.jp/31906/ 【LIVE SHUTTLE】 MISIA @河口湖ステラシアター 2016.5.4 2001年からスタートし、全編生演奏にこだわり、数々の伝説を生んできたMISIAの「星 空のライヴ」。 9回目となる今回は、5月3日から5日までの3日間、晴天の富士山をバックにした河口湖 ステラシアターで、全日異なるセットリストで行われた。 総勢14名のミュージシャンと共に作り上げるその日だけのグルーヴと、MISIAの卓越し たボーカル・パフォーマンスに酔いしれた贅沢な一夜の様子をお届けする。  MISIAのライヴを堪能するにはベストの会場と言われる“河口湖ステラシアター”で 、5月3日から5日までの3日間、「MISIA 星空のライヴ Ⅸ PREMIUM LIVE」が開催された 。全日、好天に恵まれ、今年のゴールデンウィークに行なわれた数多くのライヴの中で も屈指の好ライヴとなった。しかも3回のライヴはセットリストが異なっていて、観た 人それぞれの良い思い出となったことだろう。  僕は2日目の5月4日のライヴを観た。前夜の強風が雲を吹き飛ばし、地元の方も珍し いというほどの富士の全貌が、快晴の河口湖の空を占めている。開演前のバックステー ジは爽快な天気を反映してか、ミュージシャンたちが昨夜の疲れを微塵も感じさせない 様子でリラックスしている。毎日セットリストが違うのはかなりのプレッシャーのはず なのだが、かえって新鮮な気持ちでその日の演奏に向かえるのかもしれない。ライヴは そうしたムードそのままに、素晴らしいスタートを切ったのだった。  17時半を少し過ぎたころ、コーラスとストリングスを含む14名のミュージシャンたち が、笑顔でステージに入ってくる。ステラシアターのそそり立つような観客席を埋めた オーディエンスが、大きな拍手を贈る。低音の効いたバンドサウンドが流れ出す中、 MISIAがゴージャスなウォーボンネット(ネイティヴアメリカンの羽根飾り)を付けて現 われた。「みんな~、準備はいい?」と彼女が投げかけると、もちろん会場は大声で応 える。 「陽のあたる場所」から「KEY OF LOVE~愛の行方~」へのメドレーは、仲の良い友達 同士が「久しぶり」、「元気だった?」と挨拶を交わすような雰囲気で進む。おそらく MISIAの力は70%くらい。余裕をもって“今日の声の感触”を確かめているようだ。軽 やかな声が、富士の裾野を駆け抜ける気持ちのよい風と響き合う。シアターの開いた屋 根からは、青空がのぞいている。やはりこの場所は、MISIAにとてもよく似合う。  “星空のライヴ”は、1998年にデビューしたMISIAが2001年にスタートさせたもので 、バックはすべて生楽器で演奏される。折りからのヒップホップブームの中で、MISIA はデビュー以来、コンピュータのトラックを使ってライヴを行なっていた。それは当時 の最高水準を行くものだったが、本格的なシンガーを目指す彼女にとって、優れたミュ ージシャンたちとのガチのセッションは、遅かれ早かれ必要なファクターだった。だか ら“星空のライヴ”は、本当に勉強になったに違いない。   しかし、そこはMISIAのこと。厳しい試練となるはずが、あっという間に生演奏での ボーカリゼーションをマスターし、優れたエンターテインメントに昇華してしまった。 今では“星空のライヴ”は、MISIAファンのみならず、すべてのライヴファンの憧れの 的となっている。この日も最高のメンバーをバックに、MISIAがリードしてライヴを進 行していく。  その真価が発揮されたのは、5曲目「Escape」だった。2000年にシングルとして発表 されたこの曲のオリジナル・アレンジはヒップホップ仕立てだった。それが柔らかなラ テン風味にアレンジされている。つまり、“星空のライヴ”仕様なのだ。ベースのJINO のプレイが素晴らしいグルーヴを提供する。応えてMISIAはステージの階段に座って、 丁寧に歌い上げる。オリジナルとはまったく異なるが、隠れた曲の良さを引き出す MISIAの歌唱が見事だった。  圧巻だったのは、中盤の「逢いたくていま」だった。テレビドラマ『JIN-仁-』の主 題歌となった2009年のヒット曲で、今は亡き名ドラマー青山純によってレコーディング されている。この日のドラマーTOMOが 青山を彷彿とさせるドラミングを繰り出すと、 MISIAは渾身のボーカルで応じる。聴いている人の心を遠い旅へと誘うその歌声は、ベ スト・バラードシンガーというありきたりな賛辞では足りないと思わせるほどの説得力 があった。また随所で弦一徹のストリングスが、メロディに繊細な彩りを与える。  歌い終わるとMISIAは「この曲を歌うと、涙が出ちゃうの」。すると客席から「星が 見えるよ」と声が掛かる。真上の空は暮れ色に染まり、いよいよ“星空のライヴ”は佳 境に入っていく。  重厚なバラードもいいが、生演奏によるダンサブルなナンバーも素晴らしい。空を指 さしながら歌い出した「星の銀貨」で、MISIAは途中、踊りながらオーディエンスとの コール&レスポンスを楽しむ。オーディエンスは40代が中心で、みながよく踊り、よく 歌う。彼らがMISIAの音楽スタイルを、丸ごと愛していることが伝わってくる。オーデ ィエンスばかりでなく、ベースのJINOはドラム台に乗って、盛んにTOMOとアイコンタク トしながらリズムを盛り上げていく。こうした幾重ものコミュニケーションが絡み合っ て、音楽を通じて心を通わせるのが“星空のライヴ”の醍醐味なのだ。  本編最後は、ゴスペルタッチの「THE GLORY DAY」。イントロ代わりに、バンドマス ターの重実徹がピアノで「アメージング・グレース」を弾くと、MISIAは重実を振り返 ってにっこりと笑う。その日その日の演奏を楽しむ気持ちが、オーディエンスたちを大 団円へと導いていく。熱く歌い切ったMISIAは、ステージ上に寝転んで、「最高!」と 叫んだのだった。  アンコールで登場したMISIAは、「なんて素晴らしい夜なんだぁ! こんな夜にぴっ たりの新曲を」と「Oh Lovely Day」を歌う。オーディエンスにとっては嬉しいプレゼ ントとなった。 「こういう夜があるから、やめられない。っていうか、幸せだよね。星、見えてる?  みんなの願いがかなうように、今日はアンコールの最後にこの曲を選びました」と、最 新アルバム『LOVE BEBOP』から「流れ星」。ラストナンバーも日替わりで、この夜だけ の「流れ星」がピアノとストリングスから始まった。涼しくなってきた風に吹かれなが ら、優しいバラードが流れる。前夜は最後に「星の降る丘」を歌ったそうだ。  MISIAのこの日、最後の声に寄り添ったのは、弦一徹のバイオリンのトレモロの音だ った。それは星の輝きのようにチカチカと揺れて、MISIAの声を優しくサポートしてい た。   先日リリースされた『MISIA 星空のライヴ SONG BOOK』は、初回の2001年から2015年 までの8回の“星空のライヴ”から選りすぐりのテイクが2枚組CDに収められている。そ のCDを聴いて“星空のライヴ Ⅸ”に足を運んだ僕は、MISIAがじっくり積み上げてきた もの、各回の“星空のライヴ”のオーディエンスから得たもののすべてが、この夜にあ ったと感じた。焦って近道はせず、楽しみながら寄り道をしてきたMISIAがたどり着い たのは、昼間見た富士山のように雄大な裾野を持つ音楽だった。  次の“星空のライヴ Ⅹ”を観たいと思う。また、久々にヒップホップのMISIAも観た いと思う。贅沢な一夜になった。 -- https://www.facebook.com/MISIAsupporter MISIA 情報彙集應援專頁 -- ※ 發信站: 批踢踢實業坊(ptt.cc), 來自: 118.232.238.57 ※ 文章網址: https://www.ptt.cc/bbs/MISIA/M.1464378910.A.73A.html