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■MISIA本人曲解説 1. Smile by Nat King Cole  子供の頃から、チャーリー・チャップリンの映画が大好きでした。『Smile』は映画 『Modern Times』の中に流れるインストゥメンタルで、チャップリンご自身が作曲した 楽曲です。その後、そのメロディーに歌詞が付き、ナット・キング・コールが歌い世界 的なヒットとなりました。  今回、カヴァーするきっかけになったのは、映画『Friends もののけ島のナキ』の主 題歌として『Smile』を歌って欲しいというお話があったからです。そのお話をいただ いたのは、去年の冬になりますが、縁というか、“出会えた”という不思議なものを強 く感じました。  オーケストラのレコーディングは、3月の震災直後、ロンドンで行いました。「今こ ういう時こそ、この名曲“Smile”を、日本の皆さんのために」とエンジニアやストリ ングスの皆さんが心を込めて音を作り上げてくれました。私自身、この時期に“Smile ”と歌うのはどうなんだろう…と考えてしまった時もあったんです。けれど、この言葉 に励まされ、“そうだな”と改めて思うようになりました。想いを込めて、歌いました 。  曲を作り上げる過程で、子供たちの歌声を入れてみたらどうだろうかというアイデア をいただき、“だったら、是非、東北の子供たちに歌ってもらいたい”と思いました。 歌うことで元気になってくれたらって。そして、子ども達は緊張しながらも、一生懸命 に歌ってくれました。歌うことで元気になって欲しいと思っていましたが、私の方が力 をもらいました。きっと、この『Smile』を聴いてくださった方も、私と同じように勇 気や力を受け取るのではないかと思います。 2. Heal The World by Michael Jackson  このアルバムの中で、一番最初に決まった曲がこの曲でした。この曲は震災後にラジ オで最も多くリクエストされた曲の1つだと聞きましたが、たくさんの方々がこの曲を リクエストして一人でも多くの人に届けたいという想いにとても共感しました。私も同 じ想いを抱え歌いました。もちろん、傷ついた場所や人を癒そうというメッセージ…環 境問題や世界の抱える問題に感心のある人にしか書けないものであろう言葉に深く共鳴 したので、歌いたいと思ったんです。 マイケル・ジャクソンはさらりと歌っているように聴こえますが、なかなか難しい歌で す(笑)。とてもゆったりしたリズムの曲ですが…優雅に泳ぐ水鳥の脚のようにとても 忙しい部分があるんですね。繰り返し聴くと、この楽曲は歌詞を中心に歌われているん じゃないかと思いました。言葉を柔らかく、とても大切に歌っているんですが、メロデ ィーに素直に乗って歌うと、その肝心な言葉がぷつっと途切れてしまうんです。私自身 も歌詞ありきで、そこにメロディーを合わせて楽曲を作ることがありますが、言葉とメ ロディーをしっかりと融合させるためには、気付かれないような細かな部分でリズムを 少しずつ調整しながら歌う必要があります。『Heal The World』もそういうタイプの楽 曲だな、と。その細かさに、改めてとても繊細で美しい音楽を創る人なんだなと感じま した。こんなにも優しく柔らかな歌なのに、“ただ生きるのではなく、意識を持って生 きることを始めよう”とった、強い言葉やシリアスな言葉がズバッと切り込んできりも するので、その歌い方の加減をどうすればいいかはかなり試行錯誤しました。 そんな大きくて深いメッセージを最大限に伝えるためにも、アレンジはごくシンプルに 、というのが最初のイメージでした。ただ、レコーディングスタジオで実際にドラムを 叩いてもらったとき、“もっと大きくて柔らかな世界でもいいんじゃないかな”って。 そこからオルガンやパーカッション、アコースティックギターなどが入り、JPにコーラ スをお願いしたりしました。だって、『Heal The World』って、1人よりもみんなで“ Healしよう”って歌う方がより良いメッセージになるだろうなって思ったんです。だか らこそ、マイケル・ジャクソンはあんなにたくさんの子供たちのコーラスが必要だった んだろうなって思ったり。作っていくうちに、楽曲が持つメッセージに吸い寄せられる ようにアレンジしていった感じがありました。 3. The Rose by Bette Midler  この曲も最初から歌いたいと思っていました。ベット・ミドラーが主演する映画『 The Rose』の歌ですが、歌詞が素晴らしいのです。 この歌は、愛をいろんなものに例えて歌っています。そして、つらいことがあっても、 なくなってしまったと思ったとしても、愛は花のようにみんなの心の中にあって、あな たがきっかけさえあげれば咲くんだよって歌っています。どんなに深く積もった雪でも 、春になると地中の種は暖かな陽射しを浴びて芽を出す。今、あなたがひどい吹雪のよ うなつらい時期に直面していたとしても、必ず(新しい一歩への)種はあるから…と。  震災後、情けない話しですが、恐さや不安から音楽なしでは生活できなくなっていて …。無音でいると、自分の頭の中の考えに飲み込まれそうになるので、ずっと音楽を流 し続けていたんですね。この曲もいつも流れていたものの1つでした。 また、 “バラ”と聞くと多くの人は西洋的なものをイメージすると思うのですが、バ ラ科という大きなくくりで見ると日本に根ざした“バラ”もたくさんあるんです。たと えば、日本を代表する桜、桃の花、もちろん日本古来の野バラなどもあります。愛の象 徴でもある“Rose”。つまり自分の中の愛や、もともと日本にある“Rose”を見つめる ことで、生物多様性のメッセージに繋がって欲しくてこの曲を選びました。あるべき姿 を見失わないこと。生物多様性を守って行く為にもこのことはとても大切なことです。 4. What A Wonderful World by Louis Armstrong  温かで平和なメッセージを持つこの楽曲。ただ、一見、とても柔らかな楽曲なのに、 歌うときに涙がこぼれそうになる…。その根底にあるものは何なのかなってずっと思っ ていました。  この歌が世に発表されたのは、ベトナム戦争が激化していた時代。決して“WHAT A WONDERFUL WORLD”と言えないときに、あえて“WHAT A WONDERFUL WORLD”と歌ってい たんですね。きっと、心から“WHAT A WONDERFUL WORLD”と言える世界を夢見て、強く 願いながら歌ったんだろうなと思うと、この優しい曲を歌うとき、泣きたくなるの理由 が分かるような気がしました。  体温とハートビートを感じる音にしたくて、トラックはシンプルにピアノ中心でフリ ーテンポで歌いました。今回、改めて歌って感じたことですが、“すばらしい世界”は 、素晴らしい世界を目指そうという想いがなければ実現出来ないことだと思います。被 災地ではあれほどの打撃を受けながらも草木が芽吹いたり、人々は自然とともにまた新 たな一歩を踏み出しているという話を聞くと、“再生する力”、手を取り合い、そして 何度も立ち上がろうとする力は、何て尊く、強く、素晴らしいのだろうと感じました。 私たちが『What AWonderful World』と感じる世界を作っていきたいし、繋げていきた い。そんな想いで、この曲を歌いました。 5. Ribbon In The Sky by Stevie Wonder  歌う曲が、マイケル・ジャクソン、ダニー・ハサウェイ、マーヴィン・ゲイ…と決ま っていく中で、やはりソウルミュージックを愛する1人としてスティーヴィー・ワンダ ーの楽曲は外せないなと思いました。ただ、星の数ほどある名曲から、アルバムにどの 曲を選ぶべきか…それを決めるのは簡単ではなくて。そんなとき、ツアーのバンマスで アレンジャーの重実徹さんが提案してくれたのが、 『Ribbon In The Sky 』でした。  改めて歌詞を読むと、同じ空の下で私たちを繋ぐもの=リボンにたとえていたんです ね。日本では、そういったものを“ご縁”と言ったりもしますが、遠い空の下であって もいつも繋がっているというメッセージになるし、どこか遠くにいる誰かと繋がりたい という意味にもなるかなと思いました。また、人によってはそのリボンを“赤い糸”の ような、ロマンティックなものに感じる人もいるでしょうね。実際に、スティーヴィー ・ワンダーのミュージックビデオでは、ピンクのリボンが遠くはなれる2人の男女をロ マンティックに結びつけているような感じでしたから。  そしてレコーディングする段になり、今度はプロデューサーから意外な提案があった んです。「よりメッセージを伝えるために、日本語で歌ってみたらどうだろう」と。驚 きましたが、その場で簡単に日本語に訳して歌ってみると、すごくフィットして自然だ ったんです。実際にこれを聴いた人からは、“すごく新鮮で、しかもよりメッセージが 入ってくるね”と言ってもらうことがとても多いですね。  日本語の歌詞は、私が書かせていただきました。英語に比べ日本語訳にするとどうし ても言葉数が多くなってしまいますが、スティーヴィー・ワンダーが伝えたかったこと を全部盛り込めるように、決して意訳はしないように心がけました。メロディーにマッ チするよう、言葉を最小限にとどめる和訳は難しかったですが、メッセージがと届くと 嬉しいです。 -- ※ 發信站: 批踢踢實業坊(ptt.cc) ◆ From: 114.24.12.235