http://woman.infoseek.co.jp/news/entertainment/menscyzo_20140518_169881
能年玲奈の主演作『ホットロード』を評論家が絶賛も…消えない“一発屋”の不安
大ヒットしたNHK朝の連続テレビ小説『あまちゃん』以後の展開が危ぶまれ、一部では
“一発屋”とまで揶揄されていた能年玲奈(20)に追い風が吹いている。先日、8月16
日公開予定の主演映画『ホットロード』の試写会があったが、評論家が大絶賛している
と「日刊ゲンダイ」が報じているのだ。
同紙では、アイドル評論家の中森明夫氏が「大感動しました。『映画女優・能年玲奈
』の誕生です!」「能年の圧倒的な存在感は大画面でこそ映えると改めて実感」などと
ベタ褒め。能年は役柄が憑依したかのような好演で、映画の内容も中だるみするような
シーンが一切ない良作。一部で心配されていた『あまちゃん』の天野アキ役からの脱皮
を見事に果たしているという。
同作は80年代に人気を博した紡木たくの同名マンガが原作。全4巻で800万部を記録し
た少女マンガの金字塔だが、暴走族や不良少女を題材にした内容が時代錯誤ではないか
との指摘が相次ぎ、今も熱狂的ファンが多いことから実写化でイメージが壊れるのでは
ないかとも危惧されていた。実際、原作では主人公の少女・和希が“ド金髪”に変身す
るのに対し、映画版の能年は金髪というより茶髪という程度。当時の読者たちの憧れだ
った相手役の不良少年・春山を「三代目J Soul Brothers」の登坂広臣が演じることも
、ファンからは否定的にとらえられていた。
だが、いざフタを開けてみれば前述のような絶賛記事が出ているのだから世の中は分か
らない。これがヒットすれば、その勢いに乗って能年は“一発屋”の風評を完全に払拭
し、人気女優の道を駆け上がっていくだろう。実際に、作品のデキは絶賛するほどの内
容なのだろうか。
「アイドル映画の観点から見れば確かに上出来なんでしょうが、原作ファンや純粋な映
画ファンからすれば納得いかない部分は多々ある。能年の演技についても、天野アキの
イメージは打ち消していますが、だからといって好演といえるほどかというと…。メデ
ィアでは、能年サイドがブレイク後に次回作を吟味した末に決めた出演作という触れ込
みですが、実際は『あまちゃん』出演前から決まっていた作品。たまたま能年がブレイ
クしてしまい、異常に注目度が上がってしまった。つまり、もともとはそれほど注目さ
れると思っていなかった作品であるため、どうしてもデキの甘い部分があるのは否めな
い。映画『ソラニン』などを手掛けた監督がメガホンをとっただけあって、上手くまと
めているため十分に及第点だとは思いますが…」(映画関係者)
人気マンガの実写化において、原作ファンを納得させるのは至難の業。どうしても主
演クラスは「イメージが違う」と叩かれ、損をしてしまう傾向がある。いくら映画の内
容が及第点だとしても、このバッシングは避けられない。それを跳ね返すほどの演技だ
と期待された能年だが、原作の人気があればあるほどファンの目が厳しくなるため、微
妙な状況は変わらないようだ。
万が一、この映画がコケたら後がないのではないかと心配になるが…。
「『ホットロード』の後、能年は人気コミックを原作にした映画『海月姫』(今年12月
公開)の主演が決定しています。同じコミック原作という不安はありますが、こちらは
不良少女から一転してクラゲを愛する“ヲタク女子”の役。天然で重度のアニメオタク
として知られる能年の素のキャラクターに近く、ハマリ役になる可能性がある。彼女は
役が合わないと悲惨なことになりますが、『あまちゃん』のように役柄がハマると異常
なほどの輝きを放ちますからね。業界内では、どちらかといえば『海月姫』で能年の真
価が問われるとの評になっています」(前同)
不良少女か、ヲタク女子か。いずれにせよ、能年は『あまちゃん』を超える新たなハ
マリ役を懸命に模索中のようだ。
(文=佐藤勇馬/Yellow Tear Drops)