無想(むそう)の 雪(ゆき)が わたしを 廻(めぐ)り 舞(ま)う
真白(ましろ)な 時間(とき)が わたしの 手(て)を 解(ほど)くの
今(いま) 夢(ゆめ)の夢(ゆめ)
絵(え)が 飛(と)び出(だ)して 視界(しかい)が 廻(まわ)る
根雪(ねゆき)の 底(そこ)は 身体(から)を 温(ぬく)める 夜具(やぐ)
睡(ねむ)りの 儘(まま)に 雪(ゆき)はね 頃(ころ) 帰(かえ)るよ
皆(みな) 同(おな)じこと
眼(め)を 閉(と)じたとき 世界(せかい)は 終(お)わる
顔(かお)のない 狐狸(こり)たちが よしなに 生(お)える
救(すく)われぬ 者(もの)たちの 仕事(しごと)は 其処(そこ)にある
耳(みみ)を 塞(ふさ)いで 事(こと)もなく
声(こえ)を 歪(ゆが)めて 悪怯(わるび)れず にやついて
鮸膠(にべ)も無(な)い 鬼(おに)たちが 奴(やつ)らを 守(まも)る
将来(しょうらい)を 語(かた)るなら もう 触(さわ)らないで
穢(けが)れた 塵(ちり)たちが 亡(な)き身(み)を 嗤(わら)う
望(のぞ)みなど 説(と)かないで
地獄(じごく)は 其処(そこ)にある