(百鬼(ひゃっき))夜闇を切り裂いて
有象無象(うぞうむぞう)の異形(いぎょう)が
(百鬼)練(ね)り步く月一度の
我が物顏の鹵簿(ろぼう)
蝕(は)盡(つ)く京の都に
哀れに橫たわる骸(むくろ)
この世に殘した怨み
幾許(いくばく)か晴らさんと
月が燃え盡きた天の火の 赤と黑の下
溢れ出した百(もも)の鬼が 我先と夜を行く
(百鬼)天變地異(てんぺんちい)の前觸(まえぶ)れ
己(おの)が所業(しょぎょう)の代償
(百鬼)逃げ出す事も葉わず
あれよあれよの頓死(とんし)
陰陽(いんよう)の狹間から
響き渡る笑い聲
あの世で結んだ契(ちぎ)り
永久(とこしえ)に忘れじと
月が燃え盡きた天の火の 赤と黑の下
溢れ出した百の鬼が 拳(こぞ)り夜を行く
闇が踴り出す巳(み)の日の 彌生(やよい)の空には
溢れ出した百の鬼が 我先と夜を行く
矮小(わいしょう)なり、姑息(こそく)なり
憎き籐原、醍醐(だいご)の一族
既に亡き者時平(ときひら)に
代わりて屠(ほふ)る子々孫々(ししそんそん)ども