青ざめた水面に映る月が
朧氣に搖蕩(たゆた)い乍(なが)ら
浮雲の如き空蟬(うつせみ)の身は
漫(すず)ろはし想いを手操(たぐ)る
彼方(かなた)に目掛けた
虛ろな詞(ことば)に
灰と塵を浮かべて
無明(むみょう)の明日へと
遍(あまね)く全てを
抱き締めて 舞い上がる
風よ 空よ
未だ見ぬ異鄉に聳(そび)える彼(あ)の闇を
突き拔けて行け
彼方に目掛けた 虛ろな詞に
灰と塵を浮かべて
無明の明日へと 遍く全てを
抱き締めて 舞い上がる
風よ 空よ
未だ見ぬ異鄉に聳える彼の闇を
突き拔けて行け
雨よ 雲よ
何時(いつ)の日か此處(ここ)で朽ち果て消ゆるとも
躊躇(ためら)いはせぬと