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<プレーオフ第2S:西武4-3ダイエー>◇第5戦◇11日◇福岡ドーム  決戦の修羅場が忘れていた闘争本能を呼び覚ましてくれた。マウンドの「仁王像」と 呼ばれた、あの荒々しい石井貴の姿だった。「アドレナリンが体中からあふれ出て、あ んな気持ちになったの、初めてですね」。西武が再び勝ち越し最後の守りに入る10回 裏、胴上げのマウンドを託されたのは、今季1勝に終わったベテラン右腕だった。  2年分の苦労をエネルギーに変えた。城島を1球で中飛に封じ、バルデスは一塁ゴロ 。1発のあるズレータこそ警戒し歩かせたものの、最後の打者・鳥越は力のない二塁ゴ ロ。全11球に気迫を込めた。このステージ初戦の5回途中5失点KOからはまるで別 人のピッチングだった。「1年間ずっとダメだったけど、最後に監督に最高の場面で投 げさせてもらった。終わり良ければ-じゃないけど、いいんじゃないかな」。  右肩痛との戦いだった。キャンプも2軍スタートなら、後半戦開幕も2軍で迎えた。 肩痛治療のため自費で80万円を払い治療器具2台を購入。西武ドームに据え置き、集 合時間の2時間前からケアに努めた。終盤戦になって球威が戻り、プレーオフに間に合 わせた。  もう1人のベテランも最後にひと花を咲かせた。10回の決勝点は14年目犬伏のバ ットから。初球、狙い澄ました犠飛をセンターに打ち上げた。「(9回に)追い付かれ た時点で、三瀬が出てくると思い準備していた。ゲッツーだけが嫌だったので、打ち上 げることしか考えていなかった」。今季出場わずか8試合。代打の切り札もやや忘れか けられた存在になっていたが、経験に裏付けされた読みに狂いはなかった。  若い力に、ベテランの経験が加わった。自信を取り戻した石井貴が言う。「(2年前 、4連敗した)ジャイアンツ戦よりは面白くなるでしょう」。犬伏も「岩瀬や山本昌さ んがいるし、自分の出番もあるでしょう」。日本一奪回への下地は整った。【中島正好 】 〔2004/10/12/07:13 紙面から〕