<プレーオフ第2S:西武4-3ダイエー>◇第5戦◇11日◇福岡ドーム
ダイエーに追加点を与えなかった2つのバックホームが、西武の優勝に大きく貢献し
た。4回、城島の先制弾直後の2死一塁でズレータの打球は右中間フェンスを直撃した
。センター赤田が素早くクッションボールを処理してセカンド高木浩へ。高木浩は50
メートル強の距離をストライク返球して、一塁走者バルデスを刺した。「ショーゴ(赤
田)がいいところに返してくれましたから」と、興奮のプレーにもさりげない。昨季ま
でならセンター方面の中継はすべてショート松井(現メッツ)の強肩に任せていた。今
季は福ノこそしないが、高木浩が守備陣のリーダーを自負する。土壇場の試合で普段よ
り深めにセンター方向に走り、大学時代まで投手だった強肩を復活させた。
5回2死二塁から宮地の右前打も、ライト小関が好返球で二走柴原を本塁で殺した。
一昨年のゴールデングラブ受賞者も右太もも痛があり、5回の代打後に守備についた。
こちらも元投手。強さより身上の正確さがものをいい、捕手野田の構えたミットに吸い
込まれた。「今年の勝ちと負けは天と地ほどの差がありますからね」と紙一重のプレー
を振り返った。10回には二塁打を放って決勝点も演出した。
両プレーともぶつかられても絶対に倒れない野田のブロックも光った。最後は西武が
守り勝った。
〔2004/10/12/07:11 紙面から〕