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sponichi 【西4-3ダ】全員で勝った。みんなでつかんだシリーズ切符だ。伊東監督が敵地・福 岡ドームで舞った。パ・リーグのプレーオフ第2ステージ第5戦は11日、福岡ドームで 行われ、3─3の延長10回に代打・犬伏の中犠飛で勝ち越した西武が2年ぶり20度目( 西鉄の5回を含む)のリーグ優勝を決めた。レギュラーシーズンでは2位だった西武が “逆転”でのシリーズ出場。10月16日からの日本シリーズで落合中日と激突し、12年ぶ りの日本一に挑む。  涙はない。手を叩きながら満開の笑顔で歓喜の輪に加わった。死闘プレーオフを制し ての胴上げ。開幕から141試合。成長した若獅子に支えられ、伊東監督が宙を舞った 。熊本生まれの九州男児が、福岡ドームの天井に4度近づいた。敵地でのV。無念のス タンドが静まり返る中、指揮官の朗々とした声が響いた。  「監督になって1年目で、まさかここに立てるとは思っていなかった。とにかく疲れ た。勝ったことに実感がないのが、正直な気持ちです」  濃密な11日間の激闘を象徴する試合だった。6回無死満塁から第2ステージ13打数1 安打の貝塚に代えて起用した代打・石井義が左越え二塁打を放って逆転。2打数無安打 の佐藤に代えて5回から小関を起用すると、延長10回に勝ち越しの口火を切る右翼線二 塁打で応えた。そして延長10回に代打・犬伏が決勝の中犠飛。「どん底になる前にこっ ちが止めてあげないと、とことん落ち込んでしまう。どん底になる手前で代えた」。8 回には一発より故障のマイナス面を考慮して右手首痛のカブレラをベンチに下げた。あ と1人で優勝の10回2死ではズレータを歩かせた。就任1年目と思えない冷静なタクト 。最後は第1戦先発の石井貴が締める総力戦。これこそ新生西武の神髄だった。  2位チームとして日本ハムとの第1ステージを制し、5日に福岡入り。練習前、伊東 監督は選手、コーチを招集した。「第1ステージでしびれたやつ、手を挙げてみろ」。 ほぼ全員がその声に応えた。目は輝いていた。熱い戦いの中ではぐくまれた一体感。こ の瞬間を指揮官は待っていた。  監督就任直後の昨年12月、熊本工の先輩・川上哲治氏(元巨人監督)から1通の手紙 をもらった。「監督業は体調を崩す仕事だから」。V9監督の助言。入団時の広岡監督 に森、東尾、伊原各監督…。多くの先達の教えを受けたが「尊敬する部分は持っている けど、人と同じにしようとかはない。基本的にはどうあれ自分」。奥義を追求しながら 歩んだ1年。やはり選手に教えられた。  若手を育てながら勝つ。重要な使命を自らに課した。昨オフに松井稼がメジャー移籍 。新監督は船出とともに戦力低下というハンディを負った。それでも信念を貫く。球団 は近鉄を退団したローズ(現巨人)の獲得に2年10億円を準備。しかし、指揮官はあえ て断った。秋季キャンプ中のスタッフミーティング。「若い選手の芽を摘んでしまう。 長期間で見れば日本人選手を育てていった方がいい」。コーチ全員の心に響くと同時に 、育てながら戦い抜く方針で一致。プレーオフの激闘で成長した選手たち。信念は間違 っていなかった。  2位から“逆転”してのリーグ制覇。青年監督はキッパリ断言した。「日本シリーズ でも必ず優勝できるように頑張ります」。次の相手は中日。あくなき挑戦が再び始まる 。