<日本シリーズ:西武7-2中日>◇第7戦◇25日◇ナゴヤドーム
初戦と第7戦で勝ち投手となり、シリーズMVPとしてお立ち台に上がった石井貴は
「まさかこんな賞を取れるとは…」と口にした。計13イニングを無失点の抜群の安定
感。レギュラーシーズンで1勝の投手が、大舞台で2勝を挙げた。
第1戦は気迫を前面に出し、7回を2安打、無失点で大事な初戦をものにした。この
日は疲れからか、直球が走らない。それでも、数年前から肩の衰えをカバーするために
覚えたシュートやスライダーで揺さぶる投球でしのぐしたたかさで6回無失点で切り抜
けた。
前日は、弟分の松坂が134球の熱投で希望をつないでくれた。「大輔に便乗したっ
て感じかな」と照れたが、心の中には当然、期すものがあった。
「なかなか勝てずに迷惑をかけた。これで使ってくれた監督に、少しは恩返しができ
たかな」と、笑顔を見せた。
〔2004/10/25/23:20〕