<日本シリーズ:西武7-2中日>◇第7戦◇25日◇ナゴヤドーム
5度、宙を舞った西武伊東監督の目は真っ赤だった。就任1年目で日本一。「実感が
わかない。すべてがうまくいった。どっちに転んでも、選手が一生懸命やっている姿だ
けで満足していたよ」と謙虚。プレーオフ、日本シリーズと計15試合の激戦を戦い抜
いた選手に感謝した。
捕手として日本シリーズに13度出場、日本一を7度と西武の黄金期を支えた。ベン
チのすぐそばに広岡、森という名将がいた。
自らの考えと両監督の選手起用を比較し「おれだったらこうする」で片付けず、自宅
に戻って冷静に「なぜ?」と考えた。勝利に徹する両監督の起用法を書き留めた。その
7、8冊のノートも参考に、プレーオフを日本シリーズと想定し、日本ハム、ダイエー
との激闘を制した。この日の松坂の連投での投入も、すべては勝つために万全を期すた
めの策。今シリーズ、新人監督同士の戦いではあったが、短期決戦での「経験」と「実
績」では伊東監督が1枚上回っていた。
〔2004/10/25/23:31〕