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<日本シリーズ:西武7-2中日>◇第7戦◇25日◇ナゴヤドーム  優勝は、日本一は、オレが手繰り寄せる。3点を先制した3回2死二塁。西武カブレ ラは狙っていた。第4戦でまったく打てなかった山井のスライダー。その軌道の残像を はっきりと脳裏に浮かべていた。外角低め。決して簡単な球ではなかったが、イメージ 通りだった。打った瞬間、結果が出た。バットを放り投げ、両腕を突き上げた。4階席 を直撃し、勝負の行方を決定づけた特大2ラン。やっぱり頼れる男だった。  「第4戦でやられた時に、自分の中では、山井はスライダー投手というイメージだっ た。だからスライダーを狙っていたんだ」。敗戦の中から学んでいた。もう、やられる はずがなかった。完ぺきに対応し、チームを日本一に導いた。「2年前、日本一を逃し た悔しさがあった。今年は絶対優勝しようってみんなに言ってたんだ。最高にハッピー だ」。達成感が、体全体にあふれ出た。  有言実行だった。ダイエーとのプレーオフ第2ステージを控え、カブレラの右腕が悲 鳴を上げた。3月に骨折した右腕尺骨に痛みが出た。欠場も考えた。そんな時、ともに チームを支えて来たフェルナンデスが声を掛けてくれた。「君はラインアップにいるだ けでいいんだ。それが重要なんだ。後ろに君がいれば、相手は僕と勝負してくれる」。 その言葉に、カブレラは出場を決めた。「今は60%の状態だけど、日本シリーズまで には必ず100%にする」と誓っていた。  プレーオフでは、そのフェルナンデスが打ちまくった。そして、迎えた日本シリーズ で、カブレラは約束を果たすかのように100%の活躍を見せた。3本塁打、9打点。 最後の瞬間、投手の豊田の頭上に上がった打球を必死に捕りに行った。奪うようにして ウイニングボールをつかんだ。「これは宝物。ウチに持って帰るんだ」。伊東監督に渡 すこともせず、そっとバッグに忍ばせた。最後に1つだけ、わがままを貫いた。最強の 助っ人は無邪気に、心から優勝を喜んだ。【竹内智信】 〔2004/10/26/08:08 紙面から〕