大澤絵里子(天海祐希)は、救出に向かった先に木元真実(戸田恵梨香)がいなかった
こと、犯人が現場に残したと思われる数字が以前の「4」から「5」に変わっていたこと
にとまどいを隠せない。
そんな中、野立信次郎(竹野内豊)が対策室に駆け込んできて、パソコンを見ろ、と言
う。画面には、手足を縛られ監禁されている真実の姿がライブでネット配信されていた
。それを見た絵里子、片桐琢磨(玉山鉄二)、山村啓輔(温水洋一)、花形一平(溝端
淳平)、岩井善治(ケンドーコバヤシ)らは息をのむ。
さらに、真実の映像に「拉致されているのは警視庁の刑事」というテロップが付いてい
たことで、警視庁にも問い合わせやクレームの電話が相次ぐ。絵里子は、刑事部長の丹
波博久(光石研)から部下が拉致監禁された失態を責められていた。と、そんなとき、
パソコンから着信音が鳴る。真実を誘拐した男(山田孝之)からだった。男は、絵里子
に3時間以内に5億円を用意しろと指示した。
絵里子は、奈良橋玲子(吉瀬美智子)や対策室のメンバーに指示を与え、監禁場所の特
定と男の身元の割り出しを急ぐ。
そして再び、男から連絡が入る。絵里子が交渉をし、一瞬だが真実の無事を確認するこ
とができた。さらに、身代金を1億円にしてほしいと絵里子が頼むと男はあっさり承諾
。1時間後に受け渡しをすることになった。
1時間後、金を持った刑事が待ち合わせ場所に行くが男は現れず、待つ刑事のようすを
ライブ映像でネット配信するだけだった。
報告を受けた絵里子は、殺人の手口や言動から男の目的は金ではなく復讐で、身代金は
時間稼ぎか警察を笑いものにするための工作だと判断。
そこへ、再び男から連絡が入る。絵里子は、情報を得るためさまざまな質問を男に投げ
かけるが、男はまともに答えない。それどころか、朝までに自分を探せなければ真実は
死ぬと言い放つ。男の会話記録を調べていた玲子は、声紋分析から男がリンチ殺人の被
害者・江川次晴と小中高のどこかで同級生だった可能性が高いと割り出す。
その頃、監禁場所で真実は男の独白を聞いていた。男は、中学の頃から久保、武田、徳
大寺の3人からいじめられるようになったが、友人たちが見て見ぬふりをする中、ただ
ひとり助けてくれたのが江川だった。しかし、男を助けたことで今度は江川がリンチを
受け、殺害されてしまう。その現場を目撃していた男は、警察に電話で助けを求めた。
しかし、名前を名乗れない男に警察は繰り返し名前を尋ね、答えに窮した男は電話を切
ってしまう。それが原因で救出されず、江川は殺害されてしまった。しかし、事件から
2年が経つと3人は少年院を出院。再び3人で連れ立ち遊び始めた。しかも、毎年、江
川を殺した日を祝っていたのだという。それを知った男は、江川を殺した3人と警察に
復讐を誓ったというのだ。
同じ頃、ついに絵里子が男の正体を割り出す。男は名前を田島慎吾といい、江川の小学
校の同級生だった。
しかし、無情にも時間は経ち、朝がやってくる。
田島は、恨むなら警察を恨め、と真実に言い青酸ガスの時限装置を作動させる。タイマ
ーは60分にセットされている。その映像を見た絵里子は、未だ監禁場所が割り出せてい
ないことに焦るが、そんなそぶりは見せずに「また逃げるのか」と田島に迫る。警察に
助けを求めた5年前も匿名、今回も顔を見せない田島を、今も昔も変わらない卑怯者、
最低の人間だと言う絵里子。激昂した田島は、画面に自分の顔を映し出し、自分は強く
なったから江川が殺されたのと同じ方法で3人を殺害できたんだと反論。そして、回線
を切断してしまう。
「同じ方法で殺害」という言葉に反応した絵里子は、田島は、3人が江川を殺したのと
同じ状況下で真実を殺害することで、警察に復讐しようとしていることに気づき、江川
がリンチされたのと同じ場所である生物科学研究所に真実が監禁されていることをつき
とめる。
ついに監禁場所を特定した絵里子たちは現場に急行し、間一髪で時限装置を解除。真実
の救出に成功し、屋上で自殺しようとしていた田島の逮捕に向かった。
来るなと発砲する田島に対し、真実が説得役を申し出る。田島のほうに歩み寄った真実
は、自分も同じような境遇だったから気持ちはわかるが、犯罪は犯罪、過去は過去。罪
を犯していい理由にはならないと田島に語りかけ、自分に向けられた銃をおろし、その
手に手錠をかける。
その夜、絵里子は恋人の池上浩(丸山智己)と居酒屋にいた。浩と酒を飲むうち絵里子
は、カウンターに突っ伏して寝てしまう。そんな絵里子にやさしく上着をかけてやる浩
。すると、店主が久しぶりだと声をかけてくる。弟と来て以来だと答える浩に、弟の近
況を尋ねる店主。浩は、来月には一緒に来られるはずだと言う。絵里子はすやすやと眠
っていて……。